極真空手による青少年教育「礼節・心を鍛える」ことを重視します。

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武道による教育とは

教育は身につけるよりも引き出す

子供を育てる上で「○○を身につけさせる。」という表現をよく耳にします。
「身につける」=無いものを習って覚えできるようになる=スキル向上
という考え方でしょうか?

スキルが向上すれば勝者になる確率があがり、幸福になれるという背景が影響しているかもしれません。
勝者=幸福では決してないのですが、勝者になるためのスキルアップが教育であり、勝者に導いてくれる人が良い先生・コーチと思い込んである方が多いようです。

よく話をすれば「勝者=幸福」ではないことを理解していただけるのですが、実際に子供の成績や周りの子のスキルをみると、スキル向上優先の誘惑にはなかなか勝てません。

非認知教育

昨年来より「非認知教育」がアメリカより伝来し、このことがようやく文科省でも認識され始めました。
非認知的能力とは、例えば、目標に向かって頑張る力、他の人とうまく関わる力、感情をコントロールする力などです。
数がわかる、字が書けるなど、IQなどで測れる力を「認知的能力」と呼ぶ一方で、IQなどで測れない内面の力を「非認知的能力」と呼んでいます。
日本はいつも黒船が来ないと変われないようです。
2017年3月に改訂された「学習指導要領」に、その内容が組み込まれ、学習指導要領に合わせて保育所保育指針・幼稚園教育要領も改定されました。
保育園・幼稚園も変わろうとしています。

道場では勝者ではなく賢者を目指すように指導しています。

人は本来才能にあふれている

人は本来才能にあふれています。その才能に気づきもせずに世間の流れで何かを身につけるのは順番が違います。
まず自分自身の潜在能力を学びそれを生かすことを習熟すべきです。
身につけることが学びの始まりではなく、引き出すことが学びの始まりです。

自分の呼吸回数をご存じでしょうか?
呼吸のありようだけでパフォーマンスや健康が劇的に変わります。

重力にひかれ地面を踏んだ力はどのように地球から体に戻り歩いているかご存じですか?
同じように歩いているようで中身はまるで違います。

見ていますと将来膝や股関節を痛める確率の高い人がたくさんいます。
本当は声をかけて直してあげたいところですが、余計なお世話になるので自粛しています。
体のありようが整えば驚くほど疲れず痛めずに歩けます。
私の母も80歳を超えていますが、ここ数年指導して足の痛みから解放されスタスタと歩いています。
昨今の医者やトレーナーは痛みの原因は筋力低下なので筋力をまずつけましょうと指導する傾向にあります。
歩くという本質を理解し修正しないまま、筋肉をつければ、悪い歩きを強化してしまうことになります。
体の本来持つ歩く機能を整備し引き出すことが先です。

運動を理解し感覚化する

重心移動は体のどこで行っていますか?
運動でこのことを理解し感覚化していることで体のパフォーマンスが引き出せます。
多くの人が腰や膝がポイントと思っているかもしれませんが、間違いです。
膝でフェイントをかけたりすれば、切り返しが遅いですし膝を痛めやすいです。
膝自体一方向にしか曲がらないのですから、膝であらゆる方向に重心を移動することは負担が大きいです。

車がガタガタ振動していれば、修理に出すはずです。
例えば車軸がずれたままパワーをあげたいといってエンジンを強化することはしないでしょう。
ますます車がこわれてしまいます。
まず車軸をなおし整備してからパワーアップするはずです。

人間もまた同じでその持っているポテンシャルを引き出すことから、そのためにフィジカルを整えることから始めたいものです。
こどもの教育もまた向上心や意欲、協調性などの心のありよう、立つ・歩くなどの基本動作に加え左右バランスやまっすぐの感覚養成が慣用です。
思考のあり方など持ちうるポテンシャルを引き出す学びはたくさんあります。
身につけるスキルはその後でゆっくり行えば良いのではないでしょうか?

この記事の執筆者
杉原 政則
杉原 政則国際空手道連盟極真会館総本部手塚グループ副会長
極真空手東京本部本部長 極真空手五段
1963年生まれ、10代の頃より極真空手を始め、総合格闘技、護身術、合気道、柔術の門もたたき修行を重ねる。空手を手段とし青少年教育、人格育成を実現するために指導方法を模索、現在までに延べ1000名をこえる青少年を指導する。
家庭教師や塾講師など学習面での教育にも携わった経験を持ち子供向け学習道場も主催。知能教育主体ではなく知性教育を重視する。大人向けの「健やか教室」「子育て教室」も開催し、武道を通じての総合的な人間教育を志す。

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