2010年7月11日(本部長通信995)
極真空手道場(14)
稽古の意義
精神的に枯渇状態からの解放
稽古の継続は、精神的に枯渇状態から自分を解放させることができるのです。空手道を継続していれば、精神的に枯渇しないというのではないのです。どんなに一生懸命やっていても、精神的な枯渇状態はもたらされるのです。
私達は一生懸命にやっているようで、実にその仕事に慣れ、一通りわかって来るようになれば、ゆとりを持ちやすくなるのです。すると、行動は日々のスケジュールに占領されていても、自分の心は、自分の世界に遊びはめて来るのです。
それと同時に、初心貫徹を持って出発したはずの決意と深い動機が消えていくのです。その為に、自分の役割に対する自覚が薄れていくのです。また、日々の実戦していくうちに、最初に決意した動機を変えてしまう様様な衝撃が外部からやって来るのです。
つまり、色々中傷される時、実績が上がらない時、また、反対に褒められた時、実績が上がった時、そのつど、いずれの立場でも、動機が変化しやすいのです。動機がズレたまま、実戦し続けると、目的に向かって戦っていても精神的に枯渇して行く状態になるのです。
これを克服して、動機を原点に返すために、師範の場合、稽古をとは別に、朝の修行を行っているのです。さすがに4時起床は辛いものがあります。しかし、毎日実戦としているのです。朝のミーティングのなかで、自らの必要な言葉を探し出し、自らの軌道修正をするのです。
そして、正すべき深い動機をつかもうと更に努力するのです。これは、精神的に枯渇状態、あるいは、精神的疲労から、自ら解放することになるのです。