2010年4月28日(本部長通信906)

極真メッセージ(10)「性」

 保護司として活動していく中で考えさせられるのが、「性」の乱れです。犯罪に走る子供たちの状況を見ると、この男女関係に乱れが生じて、犯罪へと転落していく状況を見るのです。10年の歳月を更生保護に携わってきました。対象者のほとんどが、生活の乱れであり、「性」の管理に問題を生じているという経験を持つに至っているのです。
 思春期にこの現象は起こるような気がします。師範の考え方は、オーソドックスなのです。結婚式の時まで守るべきは「性」であるという事を心に止めていました。人間が誰もが成長過程を経ていくようになります。父母の保護のもと、比較的全面的に父母に頼る幼少時代を経た後に、躍動的な人生を出発する青少年期に突入します。
 外形的に成人の状態になります。しかし、精神的には不安定な人格を表すのです。この時に男女共に非行に走る少年の傾向があるのです。未熟なときに「性」を弄んでしまうのです。師範の時代は、婚前純潔を守るように親から何度も聞かされたものです。その意味では、確かに好きな人がいましたが、手を握ることもせずに、兄妹として過ごすような初愛がありました。しかし、それ以上ではなかったのです。
 このことを実践してきた師範は、夫婦間で、お互いに「性」を大切にするようになったのです。すなわち、妻を裏切らないという気持ちなのです。未だ浮気と不倫はないのです。夫婦は、永遠の伴侶として子供をうむのです。「性」の絆が子供の生命になり、子孫として血統を残すことになり、愛情で育てる夫婦としての共同作業になるのです。
 師範ひとりでは、例え千年を生きようとしても子供をうむことはできないのです。そのことを考えると、純粋に妻と生活して行くことを心がけるし、どうして浮気など出来るでしょうか。人の道は外れることはできないのです。自ら破滅の墓を掘ろうとはしないのです。 
 師範の経験から、罪を犯した対象者に対して、最初に話すのは、人間として当たり前の人生を行きましょうということです。師範の場合、妻を裏切らない生き方が当たり前の生き方なのです。