2010年4月25日(本部長通信903)

極真メッセージ(7)手塚グループの理想

 師範の夢は、誰もが願い、待ち焦がれる内容なのです。間違いなく、極真家族であることは言うまでもないのです。しかし、今までの極真会館に、私たちが喜び得る恒久的な家族を出現させたかというと、まだまだこれからの課題であるのです。
 何かが違っているのです。一言で言えば、家族としての指導者がいないからなのです。知って指導できる指導者がいなかったのです。極真会館の道場を家族として見つめ続ける決意を持った指導者がいなかったのです。
 家族という考え方を抱きながら、創立当時から指導してきたのにも関わらず、絶えず裏切られ、悲壮、凄絶な恨みを胸に秘めて耐えてきた人が手塚会長ということになります。誰も主張することがない家族主義という主張を、極真会館の裏側でいつも提案してきたのですが日の目を見なかったのです。
 今まで、極真会館は大山総裁を中心として歩んできましたが、考えの違う弟子によって、相争う弟子同士の紛争の範疇を抜け出すことができなかったのです。要するに日常生活の中でも、時々刻々とあらゆる内容が不完全な弟子達故に、その限界にぶつかり、挫折してきたのでした。希望を持って極真の門を叩いてきた道場生に希望を与えることができなかったのは、まさにこのような理由からなのです。
 しかし、今は、手塚グループというしっかりとした組織を固め、あらゆる違った考えで推し進めてきた極真会館の歩みにピリオドを打ったのです。方向性をしっかりさせ、足かせの泥沼の中で苦しんできた手塚会長が本来の極真の夢を果たそうと先頭に立っているのです。
 その思想の原点となる考え方が家族なのです。すなわち、極真で人生の価値を高めようとし、温かい家族の雰囲気を醸し出そうとするのです。いままで、ある意味でチャンピオンになっただけで、利己的個人主義に陥っていく多くの先輩を排出してしまったのです。
 ゆえに、師範としてこのクループに対して、一生を捧げて万難を克服し、実践空手の教育をするのです。家族という環境を通して個人が人間性を深める道として開拓したいのです。今日も最高の理想を抱きながら実践する歩みなのです。