2010年3月4日(本部長通信848)

手塚グループの理念 家族(22)

 私が、今道場を拡大している理由は、当然考えがあってのことなのです。道場にたくさんの人が重要なのです。しかし、理想や夢が道場から出発するのではなく、家庭から始まるということを主張するのです
 すなわち、親から出発するのです。道場生には良く話します。女の子は理想とする男性に巡り合うために日々鍛錬するのであり、男の子は生涯付き従っていける女性に巡り合うために稽古をするのであるということなのです。
 赤ん坊が眠りから覚め、初めて目を開けながら叫ぶのは、「ママ」です。私の場合心がけていることは、赤ん坊が母親を呼ぶ以上に、妻を求めているかということを考えます。私としてはこれが、妻に対する愛情があるかどうかのバロメーターにしているのです。
 お互いに、そのような心の絆と愛情に満ち溢れているとしたら、老いても、かつての青春がうらやましく思わないのであろうと思うのです。理想としては、妻の心が私の心に成れば、妻の姿に私の姿が現れることができるのであろうし、妻の傷が私の傷として感じることができる境地にまで、入ることができるのではないかと思うのです。
 昨日、息子と進路について話しました。結論は自分で方向性を下すことなのです。父母と息子の縁は一生崩れることはないのです。そして、私から愛情を受けて育った息子は、すくすくと育つのであり、親不孝という方向はないのです。
 色々考えてみても、理想的な生活というのは、家庭生活の延長であるべきなのです。極真会館手塚グループは立体的に家族を拡大させるであり、家庭というレベルを外れてあり得ないのです。私は、道場生や道場生のご父兄に、家庭に対する規範、つまり、家庭として持つべき、生活に対する規範を教えてあげなければならないことを感じているのです。
 それゆえに、道場で指導するときも、子供たちから報告を受けるような指導をするのです。報告の内容は子供たちが誇れた一日の出来事を中心にしているのです。そのように道場は家庭を盛り上げ、もし不備な点が家庭にあるのであるとしたら、うまくいくように導いてあげなければならないと思うのです。