2010年2月15日(本部長通信831)

手塚グループの理念 家族(5)

 中国の教訓の中で、「家和万事成」という諺があります。これはとても良い言葉です。家といえば、そこにはもちろん人が中心になっているのです。父母、夫婦、兄弟姉妹といるのです。
 しかし、それだけではないのです。家というところには、玄関があり、庭があり、すべての環境を縮小したものがあるのです。それも、環境に良く調和しているのです。その家はとても気分がいいものです。合わない環境だと気分も滅入ります。
 知らないうちに家は和合するのです。家は狭くとも、実に広く、気高く、深く大きいのです。私の育った家が愛子地区の向田にそっくりそのまま保存してあるのですが本当に今見ると狭く感じます。
父母、夫婦、兄弟姉妹と、上・中・下の三段階で連結されていて、すべてが調和から始まるのです。当たり前の話ですが、調和というものは、一線上の二点では絶対になされないのです。二点を通過するのを線というのですが、二点では調和の美はないのです。
 あくまでも、紆余曲折して調和の美が生まれるのです。曲がりくねってこそ調和の美が醸し出されるのであって、そこはやはり三点以上なければならないという結論に到達するのです。
 このように家庭を眺めると、家庭には三点以上あるのです。「家和万事成」とは、つまり、「家和」になれば「万事成」という事なのですが、何故そうなるのかと考えると、「家和」になれば、すべての事がなされるという事なのですが、言葉だけの話ではないのです。東西南北・上下・左右に関係を持てる家は、笑顔の花が咲き乱れるからだと思うのです。