2010年1月3日(本部長通信777)
極真の未来・日本伝統の未来―理想へ(5)

 今日は、私の両親を中心として三兄弟の家族が集い屈託ない話に花を咲かせていました。総勢14人、両親も子供たちも、さらに孫たちも幸せなひと時でした。特に孫たちは、お年玉で財布が潤うという恵みまで受けていました。
 ところで、今地球上に二百を超える国・地域があり、その国ごとに全て国境を持っています。国境を持っている国々は、世界を股にかけて極真空手の伝播に当たろうとする私たちにはビザの申請やら不便な事が多いのです。国境によって分けられた国々は、絶えず不安定な関係をもたらします。
 ある意味で国境を越えて共に分かち合うことが出来るのが、これまた日本から出発した武道精神であるとも思えるのです。世の中が変わり、新しい時代が開かれてきたならば益々盛んになると確信するのです。
 良き世界に向かって進んでいく方向を模索しなければならないのも課題です。オリンピックも世界を一つにする素晴らしい競技です。しかし、私たちの極真空手は子供から大人まで誰もが心の鍛錬に励める武道なのです。どこでもいつでも始める事が出来るのです。
 今後極真空手を通じてお互いの心を整理しながら、一つの世界に向かって進んでいく方向を模索しなければならないと感じています。世界を回って見て、極真空手は具体的に実践の道を進んでいるという実感を持つのです。武道精神によって心の融和がなされて、物質的な繁栄だけでは成し遂げることが出来なかった世界の開拓が出来ると感じています。というのも、極真空手のあらゆる国の支部に、思想と文化それに、人種間の葛藤も克服することが出来るパワーが内包されているのです。
 これから私たちが意識しなければならない事が三つあると思うのです。ひとつは、極真空手に携わっているがゆえに、あらゆる国々の伝統を尊重して、あらゆる衝突は避けて話し合っていくことです。二つ目には、精神を共有する団体と協力し合い、世界に奉仕することです。三つ目は、この団体の組織を発展させる事だと感じているのです。