2009年12月10日(本部長通信753)
私の歩み(40)世界平和への願い
ロシアに出発しても、自分の歩みが何であったのかの検証もしなければならないと思い、モスクワに到着後も書き続けているのです。私が37歳の頃イラクのフセイン大統領がクウェートを武力侵攻したのです。とても衝撃的でした。それはアメリカの背景のキリスト教とイラクの背景のモスレムの闘いという宗教戦争ということ発展しようとしていたのです。
さらに、48歳の時にニューヨークの世界貿易センタービルが、旅客機二機のハイジャックによる攻撃によって炎上すると、テロと宣戦布告という名目で、アメリカとアルカイダとの闘いが勃発しますが、結局はキリスト教とイスラム教との闘いに発展していったのです。
ところで、私の到着しウインターキャンプが開かれた地域は、カザンなのです。ボリス師範率いる極真会館のメンバーが版図を広げているところです。私の指導を受けてくれるというのです。そのカザンはカタール人の中心都市であり、かつてロシアに征服された都市でした。それで幾多の困難を乗り越えて、今の時代共存共栄を果たしています。共に平和を願った宗教として認め合った都市として発展しているのです。
かつて、私が52歳の頃、中東を訪ねて行きました。エルサレムの東地区「万国民の教会」つまりイエスキリストにまつわる伝説の教会を訪ね、エルサレム旧市街地・ヨルダン・パレスチナと世界の火薬庫の現状を視察してきたことがあるのです。その時感じたことが、ユダヤ教、キリスト教、イスラム教の反目が世界平和を乱す根幹である思えたのです。
しかし、最近の私は、宗教は全て平和を願っているので、宗教的対立が世界の火薬庫になるのではなく、人間の嵯峨が悲惨な状況に追いやっているという結論を持つようになってきているのです。それゆえ、紛争の原因が宗教、あるいは科学・経済の観点から捉えるのではなく、本当の問題は人間自体にあるのだと強く思えるのです。
極真空手は、武道というより、ユートピアを夢見て、家族愛を願うのです。もちろん手塚グループの主張です。人間が夢見て願う世界を、極真空手での修業を通じて世界の多くの人が、綺麗に心を治療して温かい愛の家族と地域社会、しいては国家・世界を築き上げるひとつの方法であると確信するのです。