2009年10月20日(本部長通信702)
私のお嫁さん(2)

 彼女は、私と生活するまで、最前線の営業ウーマンとして、毎日仕事をこなしていました。お互いが心合わせて結婚生活をするまで実に10年の歳月を要したことになったのです。なぜなら、結婚生活でもっとも大切なことは当たり前の事ですが、一緒にいつも暮らすことであると感じたからです。その決意ができるまでの期間であったと思うのです。
 結婚生活して、私が実践してきたことは、私が幾ら憤慨していても喧嘩をしないことでした。子供たちの前で絶対喧嘩をしたところを見せないことが、子供たちが両親を無条件で信頼することであると感じていたからなのです。
 彼女は三人の子供を産みましたが、すべての子供は帝王切開という出産で三度も切腹したことになります。平成元年から立て続けに出産したものですから容赦のない肉体の十字架を背負ったことになります。その時期から彼女は母らしくなったと感じています。家庭として子供をもうけてからは安らかな幸福が訪れるはずなのですが、実は波乱万丈な歩みが続くのです。
 彼女は子供たちに対して、いつも心を配るのです。その心遣いは実に細やかでした。子供たちを産み育てるのには、相当な苦労があったと思うのですが、その素振りさえ見せず、父親の私に子供たちの心を繋いでくれるのです。
 さらに、私が送った婚約指輪とか結婚指輪とか、もうどこに行ったか分からないというぐらい、物質には固執しないのです。お金も、多くの人の為であるとすると、生活費もあげてしまうぐらい寛容なのです。それでいて、生活に困ったということもないのです。不思議な女性です。