2009年10月3日(本部長通信685)
人間関係(35)師範の指導(30)

 今日親父を老人ホームのショウートステイに送って、国見スイミングへ空手指導に出かけて行きました。今日も将来の期待の持てる弟子が待ってくれました。道場生に投入する師範の指導は半端なものではないのです。蹴りから始めましたが、20分間休みがないのです。何度も何度も繰り出す蹴りは、時間の終わりには一千本を超えるのです。
 全身から汗が滴り落ちて弟子の顔には苦痛がにじみ出て、人情としては早く止めて楽にさせてあげたいと心の中で呟くのです。しかし、心を鬼にして弟子の表情など見なかったものとしてさらに推し進めるのです。
 蹴りが終わると、すぐさま、突きの連続技です。突きは蹴りより三分の一疲労度だと勝手に師範は決めて、三倍の時間をかけて休みな付き続けていくのです。師範の指導の徹底した本数の多さに身もだえする弟子の姿を横目に見ながら、激しく気合いを掛けます。
 稽古が終ろうとするとき、今日の稽古の総括を弟子の前で行うのです。そして、よかった内容に関しては惜しみもなく賛美します。弟子には輝いた顔が、まるで最高の感動を受けた如く、表わしてくれるのです。困難を乗り越えた、勝利感あふれる表情は、私にとって弟子からの最高の贈り物なのです。