2009年9月18日(本部長通信670)
人間関係(20)師範の指導(15)

 いろいろと道場生の御両親と会話する機会を持つ師範です。最悪のパターンも出てきたのです。御両親の心が反抗と憎悪に満ちている場面に出くわしました。いかに理を尽くしても説得などできる状態ではなかったのです。
 ある時の内容であったので、私も面喰ってしまいました。子供の状態を優先し、試合まで止めてしまったのでした。自分の子供を叱るぐらいは許されるのですが、大会審判の主審、それから、道場の責任者まで怒りの対象になってしまいました。道場生の親が大会の進行を止めて、口やかましく非難する姿は、大会と道場を敵に回すなにものでもなかったのです。
 結局その道場生の家族は、道場に在籍する事が心苦しくなるのです。こういった御両親は、人間は自分の心を変えたがらないという事を、心得ておくべきなのです。大会で例え間違っている内容であってもその時は、全員が一生懸命なので、自分の意見に従わせることはできないのです。
 しかし、やさしい打ち解けた態度で話し合えば、その時は変えることができなくても道場の責任者の心を、変えることもできるのです。もし、自分の意見に道場の責任者を賛成させたければ、まず、両親として道場の責任者の味方であると、分からせることなのです。まず人の心をとらえる一滴の蜂蜜になって、理性に訴える方法が最善の方法ではないかと思うのです。