2009年9月10日(本部長通信662)
人間関係(12)師範の指導(7)
道場生に対して、いつも心掛けている事一つあるのです。師範の重要な鉄則なのです。大概の道場生は、この鉄則で幸福感を味わっていると感じているのです。それは、道場生一人ひとりを限りなく愛していることなのです。かなり抽象的になっていますが、私が道場生を大切にしているというより、道場生が自分は重要な立場であると思ってくれることなのです。
道場に来て、師範からいろいろ教えられたというより、空手を学んで、本当の自分が見えてきて、道場生の皆にも認められ大切な立場であると感じることなのです。このような現象が現れたらしめたものです。道場生のこの願望によって空手はもとより、学校の成績も見違えるように上がってしまうのです。
道場生は、稽古を通じて、自分の真価を認めてほしいと願うのです。小さいながらも、空手道をきっかけに、自分は大切な存在であると感じたいのです。師範は、結構きつい稽古でも、その事を意識して指導しているのです。まさに、師範は心の潤滑油を目指しているのです。
道場生が本当に大切な存在であると仕向けてくれる指導者が現れたとしたら、おそらく大勢の道場生の人生が変わるのではないかと確信しているのです。道場生の入門当時は、結構物静かで、内気で、自信のない、目立たないという事が多いのですが、道場生の心の奥底に燃え盛る情熱の火がつけば、おのずと時間とともに変わっていくのです。