2009年7月24日(本部長通信614)
師範の特徴(10)

 空手教育の原点は、人間教育と知識教育の両面に渡って行おうとするのです。人間教育は愛情面の啓発であり、社会に適合した規範を身につける教育なのです。さらに、知識教育ということは、空手の技術面のマスターであり、空手の内容の知識を身につけ、指導者教育に至るということなのです。
 師範の教育の理想としていることは、本当の意味での人間としての人格の完成であり、良き家庭の形勢であり、社会生活を営むにあたって環境を十分に活用する能力を身につけていくことなのです。思わず、当たり前のことを理想に掲げているのですかという質問を受けるのですが、その理想を現実に実践することは不可能なほど、社会は乱れているのです。
 そうであるから、教育の理念に掲げているのです。人間として個性を持って生まれてきたからには、芽を出し、生育し、花を咲かせ、実を稔らせる人生は、素晴らしいはずなのです。さらに、物質文明が豊かに成ってなお、家族の幸福は追求されないどころか、離婚、不倫、家庭内暴力とあらゆる諸問題を抱えているのです。さらに、最近叫ばれてきた地球環境の問題なのです。このような三つの柱の正しいあり方を理念として挙げるのです。
 そして、教育の方法はというならば、空手道を通じた、それも実践空手、極真空手を原点とした教育なのです。ある意味で、道場には厳しさがありますが、愛情が注がれているのです。礼儀作法も半端ではないのです。また、空手の技術面に関して、大人と変わらない言葉で指導するのです。教育の最先端を絶えず掲げていく道場であり、師範として存在していることになります。
 それでは、極真空手の教育の目標は何ですかと尋ねられるとしたら、それは、人格の完成であり、良き家庭人を目指すのであり、一人一人が天才であると実践を通して証明することなのです。