2009年5月24日(本部長通信554)
初夏の香りの中で(1)

 初夏が到来しています。植物も草も小鳥も昆虫も動物も初夏を歓迎しています。初夏が来ると何が起こるのでしょうか。自然においては、あらゆるものが躍動しているのです。初夏は躍動の季節なのです。野良仕事しているとウグイスがやさしい心地よい鳴き声を披露してくれます。
 師範は、畑の雑草を草刈り機で取っています。一週間もしないうちに、こんなにも育つのかと少しびっくりしています。私も初夏は、気持ちが躍動するのです。まさに、生命と繁栄の印が自然の中にあるのです。すべてのものが初夏のメロディーの中にあります。私の野良仕事と自然は同一になっています。
 外で畑仕事をしていると、一日が四つの季節に分けることができるのです。朝は春に昼は夏に夕方は秋に夜は冬にと、初夏でありながら一日野良仕事をしているとそのような感じを受けることができるのです。日が暮れると、昨日のような冬の季節を思い出します。泉ヶ岳の寒い降ろし風が、木々を打ち震えさせ、凍りついた大地の中で、根と種を持った植物だけの生命しか生存を許さないのです。
 そこで、ハタと気持ち引き締めるのです。私たちは生命溢れる根と種を持たねばならないと思うのです。根と種をもった極真空手であるべきである思わせられます。さらに、エネルギーを持った根源の種になって、生き残らなければならないと気持ちを引き締めます。種はそれ自身の中に、根と枝と、花と実を備えているのです。この胚芽の中に生命のすべてを内包しているのです。まさに、種は小宇宙なのです。