2009年3月30日(本部長通信499)
夫婦生活の実際と理念(1)
師範が夫婦として真実に共に歩み始めたのは、三十四歳の時でした。東京の三鷹市の社員寮の一室でした。私の手助けをする仕事を妻が積極的に実践してくれました。当時は貧乏暇なしで、不振の拠点を軌道にのせ、また次の支店をだすような仕事内容で、たえず開拓者というイメージでの運営のしかたでした。そのためにも、気持の支えが必要で、空手は私の精神修行の一部で本部道場の池袋に通っていたのでした。
決して、順調というわけではなく、東京に千順さんを呼び寄せたのはこの年の六月でしたが、本当に自分はこの人を幸せにできるのであろうか!良き家庭を築き上げることができるだろうか!妻を前にしてあらゆることを考えてしまったのです。嫌いというわけではなく、この人に本当に責任を持てるのであろうかという気持ちが強かったのです。一生幸せにすると誓ったからには決心の期間が四か月の間続きました。
千順さんも一緒に住もうとしない私に不思議さを感じていたのでしたが、心は察していたようでした。気持ちが整えられて、新婚旅行ということになったのは十月初めでした。
金銭的にも裕福ではなかったので、熱海経由の東京ディズニーランドという三泊四日の日程になりました。
この旅行の期間が一生を左右すると思い、今までも対話は欠かさず続けていたのですが、夫婦として共に歩むという心をこめてのメッセージを込めた対話とうことになりました。この新婚旅行が、夫婦の絆を持った思い出の熱海温泉ということになりました。