2009年3月23日(本部長通信492)
希望を願う師範(17)

先日長男と久しぶりに本音で話し合いをしたのです。久しぶりに私が熱くなって長男を叱ってしまいました。その時、初めて、長男は私に対して、泣きながら反抗してきたのです。何故なら、親である私は、長男を、最大の危機的状況に追い込んだのです。袋の鼠とはこのことだと言わんばかりに言葉でまくし立てたのでした。
 その時長男は私に対して「あなたは父親らしくない、我が家には愛がない、さらに、自分は気力を吸い取られて頑張るエネルギーもでてこない。」と訴えたのでした。素直そうな長男の心の叫びを涙ながらに食ってかかる姿に、とまどう私でもありました。
 今回師範は、追い詰められ、切羽詰まって、親に対する最大限の反抗を見たのでした。当然私の息子に対する指摘は鋭いものでした。突き刺さる親の説教に、息子は全面的に弱さを見せたものの、強烈な自己主張も見せたのです。だから、親に対してどうしてほしいということは本質的にないのです。その場は、緊張した空気が流れましたが、そこで感じたのが、親子のパートナーシップということなのです。
 激しくぶつかりあいながらも、信じてくれる親がいて、息子がいるということなのです。気持は、朝に変わり、昼に変わり、いつも変わるのですが、親子は永遠に変わらず信じ合うことができる関係なのです。そういう親からの一撃を受けた息子は、私から永遠に愛される関係なのです。父親から距離を置いたり、逃げたりしていくのではなく、共に生きていく関係が芽生えたのです。
 この日、長男と本音で話し合ったのです。長男にとっても私にとっても嵐のような一日でした。その長男が三月末には黒帯を締めるのです。