本部長通信459 2009年2月15日

伝統の継承(5)

 道場は人間完成を目指します。それゆえ、家族愛に溢れた道場になっているか、チェックです。先輩が後輩の面倒をみるというのは同然であるし、後輩も先輩を尊敬するのが理にかなっているのです。
 師範を中心とした道場が発展するならば、お互いが尊重し合う道場が生まれるのは間違いないのです。それを果たさなければ、人間完成を目指すことなど程遠いことになります。道場というのは、個人ではないのです。お互いが思いやることにおいて、道場という定義を満たすことができるのです。
 ところで、家族は、両親から愛されることにおいて、子供たちの成長が見違えるように輝いてきます。子供たちは素直に親を迎え、親は心から愛情を注ぐのです。そこから、人間完成の道が生まれてくるのです。
 それゆえ、親が子供を愛したように、子供たちが、あらゆる人間関係で思いやりを持って行動するのです。それゆえ、親と子供は切り離すことができないのです。極真会館の理想は、まさに、家族に置いております。人間関係を円満に調和させ、自分のすべての活動の範囲を、恐怖心なく、広げることができるのも、家族愛に延長だからだと考えるのです。