本部長通信443 2009年1月30日

師範の個人的な話(30)

 聖義の成人式が1月12日仙台体育館で行われた。もう成人であると親として自覚し始めていた。その日の夜中、徹夜で息子と話す。とても親としては和やかなのであるが、本人は緊張気味で、返事が生半可にしか返ってはこない。こんなにも成人式という重要な式典が行われたことを気に留めなさいと心で師範は叫ぶ。息子には届かないのか。そんなことはないと我に返る。
 ひょっとしたら、疲れているのではないかと思う。案の定である。確かに疲れている。早く休みなさいと親心である。成人式で式典に出て、それから、ケイスケ君と遊んで疲れていることは間違いない。それに、昨日は中学三年の時のクラス会があったと聞く。親本位で何か気をもんでいる感じなのである。
 極真会館の黒帯も許されたし、成人式も終えたことだし、2月28日には本当に二十歳の誕生日である。師範の心は「息子・息子」でいっぱいなのかと反省する。息子に対しての思いは、これからもますます深みにはまっていくなと、注意勧告を自分に与えるが、それは、何とも自分に藪蛇である。
 1月元旦から、師範の身体が思うように動かなく、それが、だんだん元気になって本格的に動こうとしたら、息子のことが自分の心を占めていく。不思議なものである。父親としての熱き心の高鳴りを本当は、伝えたいのだけど、伝えるすべはないように思う。ただ、感じて欲しいと願うだけである。