本部長通信430 2009年1月17日
師範の個人的な話(17)
土曜日の今日は、国見スイミング教室である。4年半余りの歳月が過ぎると緑帯の立派な生徒に成長する。前で指導しても様になるし、自分の形を持ち始めてくる。何としても年月の流れるのが子供たちに素晴らしい空手の姿を与えてくれる。
道場の教室の根本は指導者が子供たちに愛情を持って接しているのかということである。愛情を注ぐと時空を超越する。技術的指導や、精神的指導の究極は何といっても思いやりである。教室の充実は自分の指導の基準を高めていく戦いである。準備に眠ることもせず身もだえしながらすると、その時の教室は充実した晴れやかな気分になる。
教室で教える人が、心情の基盤なしに指導するとそれはお互い不幸なことになる。心を持って指導すれば子供たちのあらを見出すことができなくなる。指導者にとって子供たちのいいところしか目につかなくなるのである。
今日も国見の子供たちに接しながら、月日が子供たちを大きく成長させているのだという実感が湧いてくるのである。子供たちの閉ざされた気持を理解することができるのは、それ以上に子供たちの心を理解し、より子供たちの辛さ以上を体験したことで、理解が可能であると考える。