本部長通信417 2009年1月4日
師範の個人的な話(4)
今日は、親父を特別養護老人施設水泉荘へ送るのである。道中親父の姿をじっくり見ながら運転している。81歳の親父の姿を見ながら、自分を今まで育ててくれた親父の姿が自分にとってありがたいと感謝の念がダブってくるのである。
私の血肉に親父血統が流れているということが、とてもうれしく思う。親父が自分を訪ねてくる心の土台を引きついているのだと実感している。車の中で親父は本当の心で私を訪ねてきて、私の骨の中の骨、肉の中の肉、骨髄の中の骨髄の気持ちを持って私に話しかけてくる。
親父は、今善なる人になっている。自然を見ても、どこへ行っても、いつでも心情でもって包むことのできる親父の姿である。親父を見ていると新鮮で刺激的な味を感じられる。また、親父を見ていると、気持の材料をいつも息子の私に提示してくれているのである。
親父に接しても、嫌気がしないのである。何故なら、親父と私の歴史は、今となっては心情の世界なのである。それは、過去ゆえに発展はない。しかし何度も反復してもそれがとても心地が良い自分の宝石のような世界なのである。