本部長通信397 2008年12月15日
黒帯G
極真空手を愛する人というのは、どのような仕事をしていても、たとえ栄光ある地位があろうとも、極真空手を捨てることができないという心を所有した人である。師範も極真の道を身悶えしながらゆく。黒帯は安定した立場であると到底考えられない。なぜなら、目立つ立場であり、木の上のてっぺんにいるし、絶えず見本となっていかなければならないのである。
矢面に立たされ、打たれ叩かれ、批評され、耐えしのぶ立場で残らなければ何にもならない。まさに地獄の底を歩むようなものである。さらに、極真の理想を先立てずに、自分の生活を心配して指導に当たるようでは、人間が腐ってしまう。黒帯を締めて、安楽な立場を求めるようでは、どうしようもない。師範は、必要のない数千人よりも、必要な一人がもっと大切であると考える。
さらに、極真会館の発展のプログラムは、師範と現場から生まれる。それゆえ、現場がわからなければならないし、師範の意向がわからなければならない。意見を述べるときは、命懸けである。命がけに進言する意見でなければ、師範は聞くことができない。ゆえに、師範の命令に従順に従っていくのが近道である。師範の道は、今までどこの指導者も、行かなかった未開な道を歩んでいくと思っている。