本部長通信396 2008年12月14日
黒帯F
黒帯は、師範が極真会館の門を叩く前から存在していた。先輩たちがいたのである。黒帯を目指したのが師範の極真会館でのはじまりであり、その時に先輩たちは限りなく眩しかった。それで、師範は、黒帯の内容を先輩たちに見出し、その黒帯を目的とした。黒帯は、師範の誇りであり、権威であり、幸福の要素ともしていた。
極真会館に入門して、極真会館を退会して諦めてしまった道場生が数知れない。それほど厳しい修行の道であった。多くの道場生が取得することができず、消え去っていっても、黒帯は極真会館では燦然と輝いていた。師範は、この黒帯をなんとか締めたいと決意し、結末をつけたかったのであり、実を結んだことになる。
黒帯を取得するために、いかなる犠牲が待ち構えようとも、避けることなく通過してきた。黒帯を取るまで、今日に満足する者となることなく、この世の未練を断ち切って歩んだ日々が師範の黒帯に対する姿勢であった。例え、白帯であっても、理想と全ての目標は黒帯の理想を願った。師範が、歩んだ日々が懐かしい思いがする。