本部長通信389 2008年12月7日

陽のあたる坂道B


 師範は、語る言葉を持っている。なすべきことを持っている。だから何かを残して死ぬ覚悟である。師範は、どんな人にも十度屈服する。その人の抱いた理想を得るためである。そして、どんなことでも、極真のためなら何でもできるのである。それゆえ、知恵が生まれてくるし、愛情も深くなるのである。
 道場を何らかの理由で辞めてしまえば、再び戻ってくるには手続きが複雑である。これから伸びるかもしれないという道場生を師範は、引っかからないように導くようにはしている。しかし、一度引っ掛かれば責任を持てなくなってしまう。道場生に告ぐ。だから、何かついていけなくなる時、あるいは、障害がある時、黙っていなさいと。いずれは過ぎ去るはずである。
 極真というブランドを勝手に持っていったり、乱暴に扱ったりしてはいけない。極真は、これから、歴史が保証し、時代が保証し、未来が明らかにする歴史性と時代性と未来性を帯びているという確信を持っている。極真一本で貫いている人は、もっとも強く、怖く、知恵ある人と思う。極真は師範のものであるということは出来ず、全体のものである。だから最高である。そして極真であることは、生命線のただ中にあると確信する。 
 今日、春日師範の60人組み手、菅野総師範代の40人組み手、森指導員の20人相手を行った。会場は緊張の糸で張り詰めていた。三人とも完遂したのであった。