本部長通信370 2008年11月18日

実践@


 極真空手道は、武器を持たない。素手と素足での勝負である。しかし、私たちには、赤い血、玉の汗、心から湧き出る涙がある。私たちが実践ということを口にするとき、これらの砲弾を武器として突撃戦を開始するのである。
 そして、正しいと思ったら、無条件に着手し、果敢に推し進めていくことになる。もちろん、損害を受ける覚悟ができているかである。中途半端は滅びる。これから、自らの基盤と道を確立しようとする人達が押し寄せてくる。
 しかし、決して甘いものではない。三つの峠を越えることのできる決死的な努力が必要になる。そこに、師範は干渉し続ける。本人が願いもせず、思いもしないことには干渉しないが、決意して極真空手道の門を叩いたからには、師範からの命令を待つ気持の上に運行できるように覚悟せよ。
 同じような実力の持ち主であったら、たくさん動くことである。師範と行動を共にしようとすれば、三倍は動け。師範の極真空手道の期間は、人生の大半である。その師範を越えていくためには、たくさん活動することである。同一なる実力を持つ者同士でも、勝つにはたくさん動くことでしかない。人間の能力はそこから大きく跳躍するものである。