本部長通信368 2008年11月16日

指導者K


 指導者の欠点を包み、責任を持とうとする者は、いつの日か指導者に立つようになる。反対に指導者を批評するものは、根底から崩れていく者であり、反逆者に落ちぶれていくのである。ゆえに、指導者の不足を補って育む努力を惜しまないようにすべきである。
 10年以上も空手道について語り明かした弟子がいる。指導者の欠点も包み込んで支え続けてくれた人物である。海のものとも山のものとも分からない師範につき従って、今では宮城県本部の伝統を樹立している。道場生の信望も厚く、その雰囲気はファミリーそのものである。
 その指導者が育つまでに、多くの試練を与えて鍛練してきた。どんな押し迫ってくる試練と苦難に耐えるだけの人格を備えてきているのである。今も究極の人生の困難に立ち向かっている。指導者に成長するまでは、涙なしに指導できないと今更ながら考えさせられる。
 今育っている指導者に願うことは、不変な忠臣の立場に立って、親になり、恩師になってほしいと願うのである。これから未来に広がる極真空手の二世の理想像になっていくことを願うのである。