本部長通信347 2008年10月26日

極真空手道


(二)男性と女性の調和体 
 (1)武士道の男女  
 よく女性は直観的な働きがあり、男性は算術的理解をするといわれる。女性は微妙繊細な思考をし、男性は単純な力量領域にとどまっているような気がする。漢字の妻は、象形文字で箒をもった女と見ることができる。女性の活動領域の事を意味しているのだろうと思う。それは家庭的であるということにあたる。
 日本人の若い女性に絶えず伝えられたのは、貞操概念であった。それは侍の女性の美徳の第一であった。命そのもの以上に、尊重された。若い女性が、荒武者によってとらえられ暴行を受ける恐れがあるとみると、娘は親兄弟に一筆書かせてくれるのなら言いなりになる言い、手紙を書き終わると家の井戸に走り寄って身を投げてしまう己の名誉を守っていったものである。
 武士道では女性は家の名誉と高潔を保つためにこそ、自ら仕え、苦労して働き、その命も捨てたのである。女性は、娘としては両親のために、妻としては夫のために、母としては息子のために、身を犠牲にした。
 極真空手道という武道においては更なる提案をするのである。画期的かつあたりまえなことである。それは、女性だけではなく男性にも求められるものと断言する。すなわち、男性の貞操である。家族のために、純潔を保たなければ、家族は崩壊してしまうというのである。浮気は男の甲斐性などというのは、夫婦の調和を少し考えてみても、誤った因習なのである。男性も家族の名誉と高潔のために、妻一筋の愛情関係から出発せねばならないのである。