本部長通信340 2008年10月19日

極真空手道


(3)真、善、美、愛を追及する「仁」            
 孔子は、人を治める者の最高の必要条件は、「仁」であることを語った。孔子は「君主はまず徳を慎む、特有ればこれ人有り、人有れば土有り、土有ればこれ財有り、財有ればこれ用有り、徳は本なり、利は末なり」といって最後に、「仁、仁とは、人なり」と締めくくっている。
 愛、雅量、他者への情愛、同情、憐れみ、は常に至高の精神態度として、すなわち、人間の魂のすべての性質の中、最高のものとして認められているのである。
 実際に、米沢の上杉鷹山が全く同じことを宣言して行い、封建制は決して圧政ではなく、封建君主は家臣と相互援助の義務を負うということを実践して示したのである。
 「仁」は優しい精神態度であり、母親のようであることを私たちは知っているのである。女性的な穏やかさと、人を心服させる力があるのである。幸いなことに、仁はまれなものではなく実に麗しいものである。この魂の状態も、心身が調和された状態で発揮されるのである。