本部長通信269 2008年8月9日

道場生に対する指導者の希望(28)


 はじめに、世間にでて、師範が行った事は、日本人として日本のことが分からなければならないだろうと日本中を回ろうと決心しました。リックサックを肩にかけながら、最初に入った地方は名古屋でした。栄の大きな町並み見ながら、特に春先だったので何もかもが新鮮に思えました。それから、最初に回ったのが北陸でした。金沢の由緒ある町並み、福井の岩だらけの絶壁の海岸線、福井のちんちん電車、新潟の噴水を埋めている道路や町並み、三ヶ月に渡って、歩きました。
 日本はやっぱり東京じゃないかと思って、東京へ一直線、新宿、渋谷、池袋、吉祥寺と回りました。さらに、講道館に顔をだし、二段の段位証があったので、無料で稽古ができました。その時に、池袋で空手をやっている道場があるといわれて覗きに行った事があったのですが、それが、極真会館の前身かも知れないと思っています。もちろん、おっかなくなって逃げてしまいました。
 その年の10月には、北海道へ渡しました。面白半分で、大通り公園や狸通りの商店街、三越前と現地見学に余念がなかったのです。北海道は一ヶ月ぐらい滞在して、福島の郡山に身を置きました。仙台に帰って親に甘えようかという魂胆があったのかもしれません。福島にはアパートで半年過ごしました。いろいろな人との出会い、別れが胸をかすめます。
 それから ,行ったことのない群馬県前橋にでかけ、一週間もするや否や、九州を目指すのでした。九州に上陸し全県を回り、福岡の博多の大きさに驚き、天満宮へ直行したり、博多の海岸線を車で走ってみたり、楽しんでました。さらに、中国地方を旅行し、全県をくまなく回り、四国へフェリーで渡り、お遍路さん気分で四国も一周してしまいました。