本部長通信266 2008年8月6日

道場生に対する指導者の希望(25)


 家族が共に分かち合う生活は、偉大な生き方であると思うのです。それは、家族と共にある生活であり、家族にある生活であり、家族が一人一人の中で輝いている生活なのです。家族は、共に焼き尽くすような愛情で満たされるのです。
 師範は、わが子が産婦人科の分娩室で四十数時間の間、妻が難産する姿を見ました。私が胃潰瘍になりながら誕生に瞬間に立会い、我が子の名前をつけるのに、何日も何日も頭をひねくり返しながら苦悩しました。娘が保育園で僅か5歳にもならないのに、イエス様の誕生のナレーションを演じたりしました。末の娘は足が速く、徒競走ではいつもトップで、妻ともに自画自賛でした。
 子供たちが育つときは、師範は勉強に明け暮れ、お世辞にも豊かな生活とはいえなかったけれど子供たちはすくすく育ってくれました。貧しいながらも、子供たちにいは絶対惨めな思いだけはさせないと、道場で稽古をし、健康ランドで風呂に入りながら、戯れたのでした。七五三、小学校入学と、夫婦で狂喜乱舞の日々でした。広島のお婆ちゃんからもランドセルの贈り物でした。
 もはや、師範は、本当に家族の愛を体験し、人生における最高の体験を味わっていると思っているのです。