本部長通信262 2008年8月2日

道場生に対する指導者の希望(21)


師範と道場生は親子の関係みたいなものです。師範は幼少のころから武道をたしなみました。中学、高校と柔道を学び、それから、地上最強の空手と謳ってた極真空手の門をたたいたのでした。
空手道の器としての使命を与えられたのでした。師範は、地方を巡回するように転勤しながらでも、空手道を捨てようとは思いませんでした。
 あらゆる地方で、さまようように極真空手の真髄を追求することに毅然として専念しました。そして四十歳に、故郷に帰ってきたとき、突然私の道を塞ぐように極真空手の指導者への道へと押しやられたのでした。師範はそのとき、師範代となり、師範となる特権を受けることができたのでした。
 そのときから、私はたくさんの道場生と直接触れ合うようになったのでした。そのとき多くの思いを感じさせられました。この道場での空手指導で、もっとも大切なことは私が親であり道場生が子供たちであるという実感でした。それゆえ、師範と道場生がひとつになるとき、理想においてより深く、親密な関係が生まれていくという実感でした。
 それゆえ、道場生には夢を信じて欲しいのです。師範は、これから高速道路になり道場生の夢を叶えてやらなくてはならないのです。夢を実現させるための高速道路になるのです。毎日の稽古の中で道場生には穏やかな覚悟を迫るのです。道場生を抱きしめながらも夢を実現させたい思いなのです。道場生が次へ飛び立つまでは、心のすみかになりたいのです。そして夢を実現させる高速道路が師範ということになるのです。