2019年12月18日(八段語録3671)
同窓会で友と語り合うとき


 還暦を越えると、同窓会が一年に何回か開かれるのです。例外に漏れなく年末も高校時代の同窓会がありました。
高校では、しっかり練習もしていましたので、信頼も厚かったのでした。
今の私の歩みに対して、好意的に受け止めてくれているのです。
それも、目を見張るようにして聞き入ってくれるのです。
それだけに、同窓会は私の話の独演会になったのでした。
極真会館に入門してから今までの話ですから、午後六時に始まって午前様になっても話を聞いてくるのです。それだけでなく質問までしてくるのです。
自己主張の強い同級生が、好意的に聞き手に回るのですから、極真空手は余程注目度が高いという事なのだという事です。
さて、同級生の言い分だと、「お前に合うのに取次が必要に思っている」と言い、さらにレベルが違い過ぎて同窓会に来るとは思わなかったと話すのです。
同窓生同士での口伝は、噂は噂を呼び、とんでもない誇張へと広がっているのです。
ただの空手道場の会長という事であれば、同窓生も何とも思わないのでしょうが、極真手塚グループという事で、過去の映画やマスコミの宣伝も頭の中を去来するようで、神格化されてしまうようです。
それでも、昔と変わらない語り口や性格で、安心と信頼で懇親会のひと時が過ぎたのです。
調子に乗って、私も極真の修行時代、指導員での奉仕時代、さらに師範時代、副会長から会長へ移行していった、奇跡の出来事の全てを途切れなく話すと、好意的に聞き入ってくれたのでした。
今の立場で、激しい戦いをしているのですが、仙台高校の同窓生と安らかな静寂なひと時が与えられることで、次の戦いに臨む準備ができるというものです。
高校時代の私の様子を知っている同窓生が、愛おしく慕う事も出来たのも、つかの間の思い出になったのでした。
結果的に、同窓生は、私のような友を持ったことを誇りたいようでした。
つまり、「ローリスクハイリターン」という意識なのでしょう。
何か、高校時代、私に相当投資をしたような話しぶりになってきたのですから不思議なものです。私も快く快諾して話を聞いているのでした。
もちろん、投資を受けたという事で納得する自分があり、これからの歩みに責任を持っていこうとする気持ちにさえなるのです。さらに、次世代への投資を私がしなければならないという自覚をさせられたのでした。