2019年8月31日(八段語録3624)
夢見る人は滅びない


 自分自身の性格を分析するのですが、何事に関しても正直なのです。
母の見栄や世渡りを見て、何度か食ってかかっていった思い出があります。
友達の関係でも、彼らが良くない事すると、一切付き合わないのです。
当然、孤独な立場でいじめられるのですが、別に気にすることもなかったのです。

さて、両親からは長男として期待をかけられて、育ったという事は間違いないのです。
兄弟の中でも特別扱いで、毎日牛乳を二本飲まされて、大きく育ったのでした。
九十歳を迎えた母が、話の中で、自慢げに弟達より二倍飲ませたのだと誇っていました。
生まれた時から、両親は長男として何でも与えるという姿勢で、恵まれていたのでした。

特に、勉強をしなさいと言われることがなかったので、中学からは柔道に熱中してたのです。
朝練で早く家を出るのですが、校内道場で、練習に疲れて寝てしまって授業に遅刻でした。
成績は、見事にかけっこの(1・2)の数字が並ぶのですが、親は大工になれば良い事と、大工の棟梁に預ける気持ちでいたようでした。
そのような時、大学野球の早慶戦をテレビで見たものですから、憧れが湧いてきたのでした。

野球というよりは、大学生の六角帽をかぶって、誇らしげにしているのに憧れたのです。
すでに、中体連は終わって、柔道でそれなりの成績をあげていましたが、六角帽の夢が湧いてきたので、勉強を夏休みから始めたのでした。
ほとんど勉強をしていなかったので、困難は目に見えていましたが、気にも留めないのです。
勉強が面白くなると受験の前には、上位で名前が張り出されるようになるので、痛快でした。

公立高校へ入学すると、赤本を購入して、その大学への直線ルートの勉強をするのです。
それだけに、東京へ何度か足を延ばして、その大学へ通って学園の雰囲気を味ったのです。
夢を持つとは恐ろしいことで、睡眠時間を惜しんで、英単語の暗記を始めるのです。
そのまま、スムーズに三年間を過ごしたならば、夢の実現になっていたという事でした。

ところが、高校二年の時に、天は私にいたずらをするのでした。
天使が語りかけるように、別な夢が私を襲ったのです。
自己管理と、世界を股にかける夢が目前に現れたのでした。
それだけに、再び武道への回帰という事と、理念武装を始めたという事になったのです。

武道では、中学時代からの基礎がありましたので、流れは一直線に直角に曲がったのです。
勉強もしたことだし、本来の私の目指すところの武道であるという意識は強まったのです。
自己管理を原点とする、世界理想と武道の融合が始まり、今に至っているのでした。