2019年7月1日(八段語録3578)
私は酒を飲まない


 生まれてから、このかた酒を嗜んだという事はないのです。
自分自身に対する忠実さを意識しての決定事項であります。
故郷に帰ってからも、地域の会合でも決して酒を飲むという事は、避けてきました。
それは、自分に対する訓戒からなのです。
決して地域の文化に染まることなく、極真空手を継承するうえで、どうしなければならないかという事を前提に過ごしてきた日々でもありました。

それは、親が禁酒していたのでもなく、親戚が酒を飲まないという事でもなかったのです。
理由は、極真空手を指導する者が、決して酒で間違いを起こしてはならないという意識なのです。
その戒めを、十年でもなく、物心がついてから、今まで六十五歳に及んで実践してきているのです。
極真空手を継続する為だけに、自分に課せた戒めを、誰が何と言おうとも貫いてきたのです。

私の酒を飲まないという姿勢は、周りの人の注目の対象であったに違いありません。
別にそのような酒を飲まない事を、極真共同体として実践しているわけではなく、野に放たれた狼のように、一人世間で行ってきたのでした。
それは、より精神的な事を重要視しようとする生き方として実践したかったからなのです。
世間に居ながら、荒野で叫ぶ者のように、ひたすら極真の道を追い求めたという事でもあったわけです。

どうしても、精神的中核を求めようとすると、酒を飲まないという姿勢になるのです。
もちろん、タバコのような嗜好品好むという事でもないのです。
このような生き方は、現代社会のいては、驚きをもって見られることもありました。
それは、私にとって気にすることではなく、より精神的な生き方を、これからも続けることにしているのです。

もちろん、私のような酒を飲まないという事を奨励するものではなく、極真の道を全うするには、どのようにするかという事に対する私の解答なのです。
極真の道に従順でありたいという叫びが、そのような姿勢に追い立てているといっても過言ではないのです。