2019年6月16日(八段語録3557)
二面性で勝負


 極真手塚グループの伝統を守り抜く側面と、道場生に寄り添う側面の二面性があります。
前者は、手塚会長から預かっている理念を守り抜くという役割の使命があります。
後者は、道場生に寄り添って、悲しみも楽しみも共に分かち合うという役割であるのです。
私の性格としては、道場生と共に、そして道場生を励ます方が強いかもしれません。

当然、順調にはいかないのですが、理念をしっかり持つならば滅びないという事です。
それも、何代も手塚グループを継続させなければならないという役目なのです。
それだけに、伝統をしっかり立てて、次の世代にとりなしていくという事が大事なのです。
このグループに対する行く末は、良き方向に決定していくための努力が、私達の使命という事になるのです。

ところで、私が示唆するこのグループに対する進言は、良いことずくめの内容には程遠いのです。
何も心配ないという事は、一言も言わないわけです。到来するのは平安だけであるというメッセージは一言も語らないのです。
道場生が、平安な安楽な道を求めて行こうとするものであったならば、糾弾するのです。
道場生の心は、厳しさよりも、安易に褒められることを期待します。
それを、打ち破るような指導をするのも、このグループかもしれません。

道場生を褒めるために、口から出まかせや、まやかしは決して語らないのです。
それだけに、指導した内容が実現するように真剣に取り組むのです。
指導した通りにならなければ、嘘でありこのグループの真の指導者にはなれないのです。
道場生の前に、正しく指導することができるかという事がポイントになるのです。

つまり、「稽古と希望」をしっかり結び付けるという作業を行うのです。
でなければ、道場生を大いなる人物に育て上げることはできないという事です。
私自身、二面性を持って、指導してきたのです。
それだけに、厳しいことを道場生に言い続けてきたかもしれません。