2019年5月19日(八段語録3525)
指導者は最後はしんがり


 人生を走ってきて、その経験と見識をすべて後輩に投入して、最後はしんがりです。
極真の道を走ってきましたが、それ以上に指導を続けてきたという実感です。
確かに会長という職務についていますが、一兵卒であった時でも同じように伝え続けてきました。
それだけに、どんな時でも伝えるという意識を持ち続け、指導者になってからの伝達ブログも三千五百回以上を重ねるようになっているのです。

決して、世間の汚れ物に触ることなく、極真の器に磨きをかけたものです。
それだけに、おのれを清く保つという作業を万全にしてきたのでした。
間違いなく、その道が栄える道であるという確信を持ったものです。
強くなることを前提にしてきましたが、それだけに固執すると、人は崩壊の一途を辿るのです。

ところで、三月に行われた日本での世界大会では、会長として白い衣を着たのです。
「美しい衣を着よ」という気持ちが強かったのです。理由は、「あなたの身から塵を振り落とせ、起きよ」という意識での事でした。
すべては、わが身を清めて、極真魂の主権を成就するという事を最大表現したのでした。
私としては、世界大会の会場において、「聖なる腕を、もろもろの国びとの前にあらわした」という事でした。

この世界大会のステージは、選手の努力の結晶の場である事は間違いないのですが、それ以上に、「良い知らせを伝える者の足は山々の上にあって、なんと美しいことよ。」の表現だったのです。
今まで、世界中を回って開拓した結果なのです。極真のメッセージを伝える者としての麗しい、愛と信頼の美しいかかわりを「白い衣」で表したのです。

このステージに立った時、思い出したのは二十年あまり、世界中を困難な中で開拓したという事でした。
そして、世界大会に集まった道場生に対して「ナルドの香油」を放ったのです。
最大の祝福であり、これからの世界の道場生の栄光を現わす最大の行事であったのでした。