2012年10月19日(八段語録1840)

指導者と教育(2)

 指導者は親の心をもって、道場を守るように、道場生を自分の息子、娘のように教育する努力が必要になってきます。そのようにしなければ、偽善者という事になります。道場生は、当然指導者の理念と心情を継承しなければならないのです。
 このような原則で和合した理想的なレベルと価値観の基本が、道場に設定されれば、いじめの問題や誹謗中傷は、探そうとしても探し出すことができない道場になるのです。指導者が不正腐敗を乗り越えれば、教育のあらゆる問題は解決されます。そのように、道場を運営していきたいものです。
 ところで、道場に必要な要件とはいったいなんでしょうか。三つあります。一つは、しっかりした親のような指導者が必要なのです。師範は当然必要になってきます。それが、客観的な傍観者にならないという事です。さらに、道場に対して主人であるという意識が必要なのです。ですから、道場生を一人前にしていくという決意が必要になってきます。
 そして自分の後継者となることができる、自分の道場を任せることができる人を育てるという指導者の心を持たなければならないのです。滅びつつあるこの混乱した世の中に、このような原則が一つでも出てくることができれば、生き延びることができるのです。真なる指導者に出会えば、主人となれるし、親ともなれるのです。指導者か主人か親か、どのような形でも出会えれば、道場生は限りなく成長するのです。
 私も、家庭で子供を産むだけではなかったのです。育て上げなければならなかったのです。教育して、自分の一族を相続しうる度量が願われたのです。経済的にも縁の下になりながら子供たちの将来を期待するようにしなければならないのです。これが、私の家庭第一主義の姿勢なのです。