2018年7月2日(八段語録3332)
帰国の途に


 師範ステファンの別荘を午前五時過ぎにモントリオール空港に向かいました。
カナダでのセミナーの開催で、師範ステファンの活躍は最高の評価に値するのです。
これからの手塚グループの活動の大いなる刺激になったことは間違いないのです。
そのような意味で、これからの師範ステファンの活躍に期待するばかりです。

一時間で、空港に到着です。
手塚夫人と伊藤師範そして私が今回のセミナーに対して、心からありがとうという気持ちで師範ステファンと別れを告げました。
帰路は、直行便はなくカルガリーでの乗り換えという空路になりました。
また、偏西風に逆行する飛行なので、乗り継ぎを含めて十七時間のフライトという事です。

手塚夫人は、細かい神経をされているという事もあって、あまり休めないようです。
私の場合は、ぐっすり最初から冬眠状態での豊かな時間を過ごさせていただきました。
眠りながらの帰路とはいえ、一週間の期間の思い出が走馬灯のように浮かんでいました。
その中で、手塚会長の足跡をしっかり心に焼き付けさせていただいたのです。

世界に広がる極真会館手塚グループが、発展の一途を辿るという確信さえ持てたのです。
それも、天上から手塚会長が全て導いているという印象を受けるのです。
感動と躍動を覚えたカナダでのセミナーでした。
それも、無限に広がる道筋を掴んだという感覚なのです。

手塚会長の主張するこのグループの根本を帰路の中で考えていました。
実際の道場での稽古は、修行という道での具体的動きなのです。
その稽古を裏付けるのがコンセプトで、手塚会長が主張している「家族」なのです。
強さを探求するのが稽古であり、その神髄を極める中心が「家族」なのです。

それだけに、道場生同士の連帯が願われるのであり、「家族」の繋がりをもって「良し」とするのです。
一人でトレーニングジムだけで体力をつけるとなれば、「家族」にはならないのです。
「家族」というコンセプトには、道場という環境的条件は間違いなく必要なのです。
この「家族」に基盤を置くという事で、世界に広がりを見せるのです。

極真空手の厳しい修行も、「家族」がいて継続することができるのであります。
それも、お互い温かく迎えてくれる環境になるのです。
「家族」であるがゆえに、世界との連携を持つことができるのであり、また自分を大切にするという事にもなるのです。
この手塚グループに道場生として存在して、決して損をするという事はないのです。

必ず、道場での稽古は、師範や先生、そして先輩が常に見守ってくれます。
そして、突然親友になるべき人物も飛び出してくるというものです。
一人でトレーニングしても、手塚グループのコンセプトである家族は現れません。
まさに、家族であるという事が、一人ひとりを偏在させ自由にするのです。

 ところで、今回の旅での私の財産は、カナダの家族と共にしたという事です。
この期間、お互いに良き関係を持つことができました。
勿論、極真空手という地上最強の技術を学ぶことも大切な事です。
それでも、強烈に残ったものは、この極真空手を媒介にして、家族というコンセプトで喜びを得て帰国したのです。

この刺激は、あまりにも強烈で記憶に永遠に残るというものです。
例え、私が会長であるという権威を振り回しても、決して得られるものではないのです。
生命を持ったものとして、こんなにも純粋に愛情に浸ることができるのだろうかと思うほどの刺激なのです。
もうすでに、カナダの道場は手塚グループの最高の傑作作品になってしまっているのです。

日本に帰っても、カナダに対する愛情は、これからも力を投入するように仕向けるはずです。
これから、どのように指導しようかという気持ちだけが先走ります。
私のすべてを投入したいという欲求が全身を駆け巡ります。
ゆえに、今回カナダを訪問する以前と訪問した後では、力の投入が違うという事です。

益々、私の老体に鞭打って、切り開きたい指導教育があるというものです。
これからも、生命と愛情を完全投入していきたいという思いが強いのです。
それだけに、最高の理想を叶えたいという気持ちになるのです。
私よりも、立派なカナダ支部に育てたいという気持ちが湧きあがります。

 そのような思いを、胸に帰路につきました。
益々、これからも極真会館手塚グループの為に貢献することを誓いながら成田に到着でした。