2018年3月28日(八段語録3242)
娘との会話


 嫁入り前の娘が二人います。
上は二十七歳、下は二十六歳なのです。
上は、二月に結納を済ませて花嫁修業中です。
その上の娘が、夕方に事務所を訪れて食事を作ってくれました。

彼女は、自己啓発本に夢中になっています。
今日は、ツタヤの中のスターバックスの中で読書だったようです。
無料で一冊持ち込んでコーヒーを飲みながら読めるというのです。
何と一冊の本をコーヒー代だけで、読み終えてしまったという事です。

スターバックスの帰りに事務所で、時間を取って食事と会話を楽しんだのでした。
初めて結婚する相手に対して、感謝の気持ちを持っていました。
三歳年下の男性で、包容力もあって、これからの人生が楽しみだそうです。
その未来に対しても、自分の欠点を克服して、しっかり自分を見つめているようでした。

私の話はというならば、妻の千順さんと出会って、婚約期間が長かったという事から切り出すのでした。
そして、いつも愛情をもって対話を続けたという事と、一目惚れであったという事の内容です。
娘は私の話を聞きながら、親父以上の存在に高まっている彼氏を自慢げにしていました。
もちろん、生活を共にするという事ですから、それに向けても準備をしているようでした。

 さて、親として当たり前であると思うですが、彼女に目、手、口が動機で、不心得な関係だけは結婚前は良くないよという話をしてきたのです。
あくまでも、一生付き合えるラブを心で培うようにという願いでした。
今の世の中では、娘曰く「古い考え」のようですが、娘に貫かせたという事です。
目を覆い、手を隠し、口を覆わなければならないような行動はするなという事を言うのです。

年齢を重ねて、成熟して純粋な気持ちで、結婚できるようにという配慮でした。
理由は、人生には壁がなく、谷間の道がないという事はあり得ないからと強調するからです。
決して後悔しない人生の為に、「相手の男性と生涯を共にする清き愛情を抱け」という事なのでした。
それが、相手とギヤが、がっちりかみ合う秘訣なのだと話すのです。
親として老婆心極まりないのでしょう。

そのような事を話すのは、全て私の人生経験からという事です。
私自身は、自己の自覚として、常に妻になる千順さんを意識したのです。
そうすることで、今まで四十年近く夫婦として、世間の荒波を乗り越えてきたと話すのです。
夫婦関係を壊すのは、浮気であったり、不倫であったりするのだという事実を突きつけるのです。
今の週刊誌で騒がれていることなどを題材に説明です。

そして、また続けて話すのです。
愛という言葉は、「究めて神聖な言葉なのだからそれに見合った行動しなさい」という親からの忠告になるのです。
夫婦間で、愛という言葉を、下品な表現と行動にはしないという事であると説教するわけです。
夫婦間を汚さず、自分自身を汚さないためにも、「新婚生活に備えよ」という事を話すのです。

 私の親心は、娘に説教しているようでした。
それもこれも、娘は、私達夫婦の人生の目撃者なわけです。
理解しながら、私達夫婦に対する感謝の念を抱いてくれているようでした。
親としては、娘が嫁ぐという事は、実に寂しいものです。
「寂しさの極まっての説教かな」というところでしょう。