2018年2月25日(八段語録3212)
下宿業の終了


 六月いっぱいで下宿業を終了することになりました。
私が中学一年の時に建てたのですから、もうすでに築五十年以上という事です。
妻も今年で六十四歳ですから、下宿人のお世話をするのがきつくなっています。
トイレと風呂が共有ですので、最近の若い人の入居は敬遠されます。

現在住んでいる入居者は、高齢の男性が多くなってきているのです。
中には、生活保護を受けている人も入居しているのです。
もし何かがあったときには、どうするかと心配するようにもなってしまいます。
また、空き部屋も多くなってきているので、採算割れという事にもなっています。

私の母は、思い出が詰まっている下宿屋を畳むという事に対しては気が乗らないようです。
それでも、妻の負担を考えると、ここで一度整理しなければならないという結論を出したのです。
木造で二階建ての15部屋ある下宿屋の終焉です。
物悲しい気持ちにもなりますが、時代の流れには刃向かえないようです。

スクラップエンドビルドでしょう。
幸いに東日本大震災の時に半壊の判定を受けていますので、銀行から低利子で借りられるのです。
そのようなことで、下宿ではなく、トイレと風呂そして台所付きの1Kタイプでのアパートに建て替えるという事です。
私たちの家族にも新しい時代の波が押し寄せてきているという事です。

 そこで、七月には下宿棟の解体作業が始まります。
八月頃から、基礎工事を始めて、次の年の一月には完成という事です。
そして、移動時期の三月から入居者を募集するという計画です。
全部で九部屋ということで、満室を目指すことになります。

それで、今日は泉中央に建設中の同じ広さのアパートの内覧会に行ってきました。
私だけでは、心もとないので、母と妻そして息子を連れて見学です。
妻は、間取りの取り方に対して、うるさく注文つけていました。
母も、アパートの一室に住むようになるので、自分のことのように見入っていました。

木造の三階建ですが、階段を鉄骨にして、しっかり建設されるようです。
部屋のタイプも二通りにするという意見でまとまりました。
見学現場から移動して、息子が28日に誕生日ということで、背広のプレゼントです。
長く着ることができるように、型崩れのしにくい背広を選びました。

今着ている背広は、専門学校への入学式のためのものでした。
もうそれから、一着で十年間着古してきたのですから大切にしていたという事です。
四月から息子は極真会館宮城県本部の職員になるので、お祝いという事もあるのです。
結局、午後二時出かけて、夕方五時を過ぎるまで内覧会とショッピングに時間をかけたのでした。

 ところで、息子と車の中で話していたのですが、四月からの意気込みが相当なものでした。
道場を充実していくための戦略を色々と考えているようでした。
背広もプレゼントしたこともあって、わが子ながら頼もしく感じたのでした。
親父の愛情が、縦糸のように結ばれているという気持ちを抱いたのでした。

年齢を重ねて、息子と話すということがいい気持ちにさせてくれます。
親子は、何とも感慨深いものがあります。
というのも、生まれた時から一緒ですから、親の生き様の継承になってくれるようです。
息子を見ると、私と拍子を合わせて子孫に引きついてくれるように見えるのです。

僅かな今日の時間でも、何か関係を結び、連携されているようにも思うのです。
私たち夫婦の最高傑作品が子供達ですから、親バカとしてでもでもそう感じのです。
今年息子は二十九歳になるのです。
あと十年は、機関車のように先頭に立って、前進するのが親の務めと思っているのです。