2018年2月3日(八段語録3195)
道場生の挑戦


 十年前、隣の町議会議員に立候補して当選した道場生がいます。
三期目で、副議長に就任していたのですが、前町長の退職を受けて町長に立候補です。
道場生は、県議会議員の秘書を経て、十年間町議会議員を務めたことになります。
選挙公示は今月14日で、投票日が18日なのです。

今日は、町内の有志が集まって、総決起大会を行っていました。
マスコミもカメラを回して、取材に来ていました。
十年間議員をしているだけに、実に板についた演説をするものです。
町政の現実を細かく対応してきただけに、頼もしいものがあります。

私も総決起集会にて、一番後ろで静かに演説を聞いていました。
かつて十年前、町議に立候補した時の事が、走馬灯のように浮かんできます。
落下傘での立候補でしたので、毎日一緒に街頭に出ました。
結果、後ろの順番でしたが、当選したのです。

それも、開票が進むにつれ、思ったほど票が伸びなかったので、一時期は沈黙でした。
わずかの差で当選のニュースが入ると天地がひっくり返る喜びでした。
それから、十年が過ぎて、推挙されて町長選に立候補です。
勝負ごとなので、できれば、当選して欲しいと願いながら、会場を後にしました。

 さて、今日は、駅東口に新規の来場でした。
小学校六年生女子と小学五年生男子でした。
なかなか高学年になって入門することは少ないのですが、それでも新規来場者の対応でした。
事情がある家族のようですので、しっかり道場で成長して欲しいと願ったのです。

この教室の指導員は、今回昇級をしたのです。
帯の色が緑帯から茶帯に代わるだけで、一段と頼もしく映るのです。
その指導員を横目で眺めながら、新しい新規来場者にフーァストインパクトとしてお話するのが私の役割です。
この道場の理念と内容を噛み砕いてお話をするという立場です。

納得して頂いてからの入門を願うのです。
説明の中で、オリンピック選手を育てるような道場とは一味違うと強調します。
もちろん、全日本のチャンピオンは数多く輩出してきました。
それでも、目的は、チャンピオン製造ではないという、内容と価値観を話します。

私達の道場では、現実にチャンピオンになっている道場生も謙虚です。
弁護士・税理士・医者といったキャリアになった道場生も活躍もしています。
また、選手から道場の指導者を目指すチャンピオンもおります。
様々な選択肢をチョイスして社会貢献できる人材育成を目指すという事を理解してもらうのです。

 ところで、私は今日も日々挑戦です。今日は特に思いっきり挑戦して「しくじり」でした。
鍛錬を怠ることなく、日々修行に励んでる環境のスポーツジムがあります。
そこで、午後からのジムのトレーニングで稽古をしたのですが、事件です。
表情と体の動きが怖いと言われて、インストラクターに注意を受けました。

普通の状態ならば、「済みませんでした」と謝るのです。
今回は、ちょっと違っていたのです。
真剣にトレーニングに挑戦していたので、腹の虫が収まりません。
私の真剣な稽古を「どうしてくれる」のと言わんばかりに、大人気もなくインストラクターに食ってかかるのです。

この年齢になっても、真剣に取り組んでいるところに水を差されると怒るものです。
いつもの平常心は、遥か彼方に行ってしまいました。
「周りのお客様に迷惑がかかる」という事を最後は話すので、しぶしぶ納得です。
その代わり、周りに人がいない状態の時には真剣にトレーニングを行うという事の許可を責任者から取ったのです。

結局、私が折れて、ジムが混んでいない時に、思いっきり稽古をするという事での合意になりました。
六十歳半ばになっても、稽古に対する姿勢は、若者と変わらないと強気でいるのです。
バカだと言えば、空手バカという事でしょう。
ジムで混んでいない時に、思いっきり稽古ができるという合意ができたので納得して帰りました。

 結論として、人格が完成状態に至っていないという事の再確認になりました。
人間形成の建設状態は、まだ途中であるという事でした。
まだこれから人生で成し遂げることが多いという事と認識しました。
私の生活方式、習慣の再チェックです。

自分で事件を起こしておいて、自分から反省です。
そのような事の連続がこれからも続くのでしょう。
決して、曖昧に人生を送りたくないという事の現れでしょうか。
挑戦することを日々の生活で、離れようとは思わないわけです。

そのような切磋琢磨をする理由は、まだまだ人生は、捨てたものではないと思うからでしょう。
人生終わって大往生など、もってのほかという事です。
逞しい生命と理想の主体であり続けようとするのです。
何かしら、誇り高き生き方を望むわけですから欲深いのです。

今日も反省することが多いのです。
そして心は熱いのです。
町長選に対して応援したいし、道場も発展させたいし、自らの修行も高めたいという事です。
そんな熱い思いを胸に秘めながら、今日は終了です。