2012年9月11日(八段語録1802)
試験(5)
松川先生と、福田先生の試験です。松川先生は、柔道整復師の経験を土台として、波状的にみっちりと、劇場型の講義をしてくれました。経験に立脚した、分かりやすい講義で、真剣さが伝わります。とても五十代には思えない程、若々しく美しい人です。しかし、試験内容となると意味不明の出題をするのです。範囲ありきという事なのですが、素人集団の私たち一年生には理解不能の出題という事になりました。私も困惑気味で、答案内容を検討するだけで時間がかかるという事になったのです。
福田先生は、丁寧に講義をしてくれたのでした。初心者向けの優しく噛み砕いた講義をしてくださいました。試験範囲も、明確に提示し、柔道整復理論の基礎をしっかり覚えてもらおうとする意思が現れていました。授業もポイントの繰り返しをメインとして、何度も叩き込むという講義でした。そして試験内容に関しては、素直にその通り出題されるので、高得点が期待できる科目になりました。
ところで、この学校も講師陣を中心に自信をもっているようです。全国一の合格率を目指しているのです。ということは、トップレベルの講師陣が厳しい国家試験に向けての指導をしているということです。極真会館の、決して負けない空手と似ているのです。力の中に技があると修練を怠らない稽古内容と同じように、国家試験に向けて万全な体制を整えているのです。つまり、計算された指導という事になります。そして、あらゆる検討を重ねて導こうという事なので、安心してそのキャリクラムに乗っ取っていけば、資格は取れるという事なのです。
そのような意味では、決して営利事業に走らず、国家試験に合格させるという伝統だけを残そうとしているのです。そこで、意味不明の出題をされる松川先生の意図も理解できるのです。最初からすべてが分かって、応用できるであろうと言う姿勢を貫いている訳です。そういえば、極真会館本部でも、組手中心の極真の伝統だけを叩き込む指導員がおりました。そのような事を考えると、松川先生のような、厳しい指導をする講師がいて当たり前という事になります。
ちょっと疲れましたが、冷や汗まじりの試験という事になりました。それも基礎的な内容は入力されているので、あらゆる試験内容に対応できる結果になりました。それにしても、頭の中に記憶させるという作業は、年齢が高くなればなるほど大変になるという実感をするのでした。