2018年1月22日(八段語録3185)
大先輩に対する手紙の返事


 尊敬する先輩に、修行時代は、お世話になりました。
経済がままならない時に、仲間として同席させて頂いたと記憶しております。
経済を立て直そうと模索していた時に、指導を受けた事を思い出します。
その商品の配給を一挙に担って頂いたのだと今さらながら有難く思っています。
おかげさまで、当時百パーセントの経済が回り修行に専念させて頂きました。

今回の熱海の中田屋での同窓会は、思いがけない出来事でした。
四十五年ぶりの再会という事になりました。
一緒に歩んだ仲間と屈託ない時間を過ごさせていただきました。
一瞬に、昔に戻って、その時の出来事が、走馬灯のように浮かびました。

悩める青春時代に、修行という訓練を激しく受けたことに感謝です。
先輩とも一緒の期間もありました。
経済活動は言われたままにしていました。
要領をよく立ち回ったという事もあって、生活に事欠くことが無かったのです。

余った時間を活用して、空手修行を積極的に取り組んだことが今思い出されます。
経済活動に余裕ができたことで、生活に支障なく修行に取り組めることになりました。
修行時代は、正直に話せば自己葛藤の時間が多かった記憶があります。
「どうしてこんなことを続けているのか」という気持ちが強かったのです。

 結局五十年に及んで、極真会館に所属することになったのです。
全国を隈なく回ったので、全国どこへ行っても、その時の思い出に浸ることができました。
現実は「修行者」という事ですが、理想や夢を胸に秘めて成長させて頂いた時代になりました。
その時の修行時代の時の秘めた決意が形になって指導者としての道を歩めました。

「これ以上のどん底の人生はないであろう」と勝手に心に決めたものです。
それ以降の歩みは、指導員や師範代、師範、副会長そして会長と指導者になっているのです。
若き日の青春は、修行時代において原点にすべきであると心に決めたのです。
この時期を苦労して超えることができたことが、指導者の道を切り開いたことになるのです。

生ぬるい空手ボーヤから、逞しい指導者になるきっかけを与えてくれたのです。
経済活動がうまくいくと、選手としての極真修行は熱を帯びました。
当時、修行がきつくて優秀な道場生が離れることが目立っていたのです。
先輩達の教訓がありましたので、決してネオン街には行かず、その時間道場で鍛えたのでした。

おかげさまで、極真の全日本のオープントーナメントにも何度も参加でき、最高ベスト8の成績を刻んでいるのです。
極真会館でそれなりの中堅としての業績を上がるようになったのでした。
修行をしながら信頼されて、「好きな事をやる」というテクニックはこの時代に培ったようです。

 ところで、三十九歳の時には故郷にUターンです。
当時指導員でしたので、総本部に呼ばれて、研修を受けてから故郷に帰りました。
空手の指導では、本部とぶつかり、レッテルを張られるという気持ちがあったのです。
それで、ぶつからないように極真での国盗り物語に取り組んだ次第でした。
指導員から師範代そして師範、それから副会長、会長と八段階の八段としての歩みをしました。

昨年、極真の会長が亡くなって、極真会館でトップの立場に立ってしまいました。
今の立場は、しぶとい程の修行時代の精神が役立っているのです。
今は、人も金も自由になる立場なので、倹約と節約を心掛け、身を引き締めて現場からの讒訴が無いようにしています。
去年は日本中を巡回し、世界四十か国へ行ってきました。

このような立場で実践空手の極真会館トップで歩めることは感謝です。
それも世界を相手にするのですから遣り甲斐があるのです。
世界中から連絡が入ってきます。
それを、東京の事務局長が采配を振るいます。

世界に関しては、アメリカに世界事務局を置いて、細かい指示をしています。
組織立った歩みは、修行時代に培った内容が生きています。
日本と世界の事務局を完備して、新規と教育をする体制になっているのです。
全ては、あらゆるノウハウを活用しての組織拡大なのです。

 このような立場で歩めるのも、青春時代の訓練の賜物であると思っています。
先輩の配慮から、様々な商品の仕入れがあったという事を聞いています。
それも、幼さをカバーして、しっかり現場を守って下さったという事を初めて聞きました。
人生を歩むうえで、多くの人の助けがあって成果を上げることができるのだという実感です。

これからの歩みも、修行時代の訓練と、多くの人の助けで可能であると思うのです。
このような文面ですが、感謝を込めて表現させて頂いています。
武道ですから、空手道に関しては、トップダウンです。
絶対服従という事です。

だからと言って、自分勝手に道場生を指導しないのです。
私欲を入れずに、謙虚に歩むだけです。
極真会館は極真会館で完結しなければならないと思っています。
だからと言って、極真会館で終わるつもりはありません。
いままで培った教育ラインを導入して、世界の為に役立てる覚悟です。

それだけに、モデルとしての新規・教育ラインを確立したいと思っています。
それを、武道教育に導入するという事を考えています。
できないという事は、無いと思うので、修行時代に戦った内容を指導者のあるべき姿に逆輸入するつもりです。
その為にも、世界の極真として貢献していきたいと思っています。