2018年1月7日(八段語録3176)
晴れ渡る休日


 雲一つなく晴れ渡り、朝からの日差しが部屋に真横から注いできます。
暖房もなくても、直射日光で部屋の温度は二十度にもなりました。
光のそばでパソコンをいじっていましたので、熱いくらいです。
部屋の模様替えとはいかないまでも、スケジュール表のホワイトボードを後ろから正面に置き換えたのです。

一か月のスケジュールを目前に置き換えて、対応しやすいようにという事です。
燃え上がる情熱を、スケジュール闘争に置き換えて持ち込むのです。
手塚グループの活動を、全世界・全国・宮城県本部と一目瞭然にするわけです。
それだけでなく、個人と家族のスケジュールも明確という事になります。

気合が入っても、空回りしては力が抜けてしまいます。
また、組織のトップに立ったという事で、世間との軋轢も出てきます。
社会との渉外を繰り広げなら、敵味方をはっきりさせるわけです。
それで、スターウオーズの帝国軍のような存在に対して、徹底抗戦という事になります。

それは、映画の世界のような事なのですが、現実は違うのです。
本当の帝国軍は、私自身の中にあるのです。
つまり、誰に対しても独裁するような自分がいるとするならば、反省です。
多くの理事と相談しながら、公的に前進させていくという謙虚な気持ちが必要という事です。

この手塚グループは、存在だけの接着を目的としたのではないのです。
あくまでも、理想のグループとして、良き家族として同化していくためなのです。
そのような意味では、組織という「力」でもって対応していこうという気持ちはないのです。
「力」で組織を形成して、強化しようとするならば、既存の組織になってしまいます。

当たり前に、組織があって、多くの人が集うのではないのです。
一人一人が理想に対応しようとすることから、組織としてのつながりが出てくるのです。
スタッフの貴重な意見が、全体を盛り上げていくというものです。
お互いが、良き関係として作用しながら、組織が大きくなるというものです。

そのような意味では、極真空手の情熱をもって指導するところから、夢が実現するのです。
情熱に燃えた熱い魂がぶつかり合うという事が好ましいのです。
ただ命令されて、何の感動もなく遂行していくようでは、いずれは滅びてしまいます。
それ故に、最初に組織力が前面に出るのではなく、各道場の指導者の愛情力が評価されるべきです。

各道場が、生き生きして多くの道場生が愛情力で成長すればこそ、組織になるのです。
上からの強制で始まった組織は、櫛の歯が欠けたようになるだけで、崩れるのです。
常に、このグループの存在の原因が問われるのです。
あくまでも、家族的雰囲気の温かい環境の中でこそ、このグループに人が集まるというものです。

 ところで、手塚グループの発祥は、手塚会長が一人では面白くないというところから始まりました。
皆が集まって、夢を追い求めていきたいという渇望するような気持からなのです。
一人では、例え喜んだとしても、喜びの刺激は続かないのです。
面白くないから、手塚会長はやめようといって、組織を解体してきたのです。

せっかく集まった貴重な師範たちの前で解散宣言をするのです。
解散が受け入れられないときは、一人組織を出ていくのでした。
その理由は、面白くないからという事でした。
地位・権威・権利はすぐさま捨ててしまうのでした。

そして、当たり前に、夢を追って喜びたいという一心で世界を回ったのです。
それも、家族理想を携えて、極真空手を広めていったのです。
その点では、強さでもって極真を広めた大山総裁とは切り口は違っていました。
そのために、猛者のような道場生が集まったというよりは、家族を大切にする道場生が集まったのです。

そして、日本と世界を回って、会長が納得するような最高作品を世に現したのです。
会長との付き合いは、「とことん」なのです。
話は、長くなると半日を過ぎることもありました。
同じことを聞いている錯覚に陥るのですが、それでも会長は話し続けていました。

 そのように考え深い一日を何もすることなく過ごしました。
あっという間に日が沈むのです。
その間、太陽の直射日光に身を任せるのです。
夏の暑い日差しとは違って、優しく身を包んでくれます。
日本と世界中に道場生が稽古をしていると思うと鳥肌が立ってきます。

もちろん、家族とも一緒にいる時間も大切なのですが、思いやる時間も楽しいのです。
どのようにしたいかという事だけでなく、思い願う事から体を投入するということです。
ただ単に日常生活をするのではなく、夢と理想を、誠実さをもって生活するのです。
それだけに、道場生が大切であり、家族がいとおしいという事になるのです。

私以上にスタッフや道場生そして家族が大切になるのです。
一人で、根白石の別荘にいるのですが、これからどのように私自身を投入しようかと思案するのです。
それが楽しいのは、帰ってくる喜びの方が投入したエネルギーよりも大きいのです。
この年齢になって、このような境地に立てるという事も、幸せな事です。

もちろん、私だかそのような思いでいるのかというならば、違うのです。
全国・全世界の極真の支部長がそのような気持ちが強いのです。
もちろん、家族では、妻が多くの人の為に役立っているのです。
そのような、何もアクションを起こさない一日ですが、それでも心は晴れ晴れです。