2012年8月22日(八段語録1782)

文誉


 夏休みが、娘を怠惰に甘えの生活のいいところなのです。父親としての一撃を与えなければならないと思いました。午前中まで寝ているし、家の手伝いなどしている気配などないのです。そのような娘に厳愛も必要であると感じるのです。親がいるということは、必要な時にがっちり説教することも大切であると思うのでした。
 夜の八時、娘を応接室に呼び出して、そこからどのような生活を夏休みはしていたのかということを問いだしたのです。私一人では心もとないので、妻を横に腰かけてもらって、話すことにしました。最初に行ったのは、どのように日々を過ごしてきたのかということです。つまり告白の時間ということになります。
 そのような事は、すでに妻の千順さんが把握しているので、本当のことを話しているのか、それとも嘘をついているのかの判別作業だけということになります。私の青春とは違って、いい加減な生活のあらましが浮き出てきました。妻もこのまま、夏休みを過ごしたならば、とんでもないことになると危機感を感じたのでした。
 そのため、最後に出動するのは、主人の私ということなのです。怒涛のごとくに、説教の嵐が吹き荒れました。怒りが前面にでて、本人が非を悔い改めるまで、親としての絶対権限を振るうのです。いつもは、そのような事はないのですが、この時ばかりと激しさを増していました。
 私の厳しい言葉の背景には、娘を思う心があまりにも大きいのです。愛情から出発しますし、私から出発する言葉は、キレがあるのです。魂のすべてを分別し、新たなる出発をするように迫るのでした。結論は甘えてはならないということで、本人も望んでいる、自立への道への勧めということになりました。
 アパートを借りて何から何まで、自分でするということに結論つけたのです。親からの自立が本人にとって、ベターであると結論つけたのです。もう既に娘は、二十歳を超えて、大人とみなされるわけです。今まで過保護にしていた夫婦であることにも気づかされたのでした。もちろん、よちよち歩きであることは、間違いないのです。それだから本気になって、自立するように願ったわけなのです。これも娘に対する愛情の表現であることに違いはないのです。ちょっと厳しいでしょうが、受け入れてくれる娘でした。