2012年7月27日(八段語録1756)

審査会とさよならパーティ


 晴天の続くベルギーですが、最終日だけは、ちょっと雲が広がっているのです。それだからといって、空から雨が落ちてくる様子もないのです。いつものように、朝七時からサッカー場でトレーニングが始まります。師範アランも絶好調で最終日を迎えているのです。
 審査会場は二階のトレーニングルームで行われました。昇級試験と昇段試験を二つに分けて行ったのです。会長と私は、二会場を眺めながら、昇段審査会を中心に審査をしたのです。オランダのラリー先生が、ハードな筋力運動を繰り返します。私の青春時代さながらの激しい稽古を思い出します。腹筋、腕立て、スクワットと激しいメニューが繰り返されます。昇段を受けるメンバーは真剣そのものです。
 日本からは、山根君と言って数納師範の弟子が参加していました。最高年齢は56歳の先生でした。夏のベルギーは気温25℃ぐらいの過ごしやすい気候なのですが、メンバーからの汗は玉のように吹き出るのです。審査中も何度も水分補給をしながら、審査メニューをこなしていくのです。移動稽古は、オランダの支部長が担当です。日本の移動稽古とちょっと変形したような動きでしたが、それでも三十分程の審査項目をこなしたのです。
 最後は、型の内容を入念に審査しました。受ける段位によって、だんだん高度になっていくのですが、それでも食らいついて、緊張のあまり間違ってしまうメンバーもありましたが、無事終了したのです。感想としては、極真会館が以前の喧嘩空手というイメージから、伝統空手の型を取り入れた、深みのある空手へ変身してきているという印象でした。
 昼食を挟んで、組手の部に入っていきました。軽いスパーリングの延長のような組手を50人程繰り返して、さらに、審査対象メンバーは10人組手を連続で繰り返すのです。全身「あざ」だらけになりながら、極真の精神を身に付けていくようでした。この組手も二時間程連続です。逞しい極真スピリットを備えた指導者に育って行っているという印象でした。
 そして、最後にさよならパーティということで、レストランの庭でバーベキューが始まりました。一週間の合宿審査の思い出を語りながら和やかな時間が過ぎてきました。今回で6回目を数えるヨーロッパ合宿審査でしたが、師範アランが先頭に立ちながら、極真精神を身にまとったという印象を受けたのでした。