2012年7月26日(八段語録1755)

ヨーロッパ三日目 国際会議


 ヨーロッパとロシアの支部長が集まって、夕方8時から国際会議が始まりました。アラン師範が全てを仕切って、方針を述べるものですから、ロシアが、最初に今まで通りでいいと主張するのです。今回のテーマは、ヨーロッパにアラン師範を支える責任者を何名か立てるという目的でした。今まで、全てアラン師範が仕切って活動してきたのですが、ちょっと不安定になる面があるという事で、改革に乗り出したのです。
 ところが、ヨーロッパの問題だけでなく、ロシアに及んでくることを警戒して、ボリス師範が現状維持の意見を述べるのです。そこから、会議が進まなくなってきたのです。最初から会議にならないのです。会長も、このような会議なら「やめてしまえ」と言わんばかりになってきました。ちょっと子供の喧嘩のような形態のようになってきたのです。
 副会長としての私が、口出す状態になってきたのです。この会議はヨーロッパ・ロシアの支部長が集まっている訳ですので、まず日本語を英語に訳して、それから各国の言葉に訳すのです。それだけでも、大変な労力が入ります。そこで、私が主導したことは、各国のこれからの手塚グループの方向性を述べるように誘導したのです。私の大きな日本語が会場を静かにしました。そして、各国の支部長に意見を述べるという戦略に出たのです。
 当然、当たり前の事をしたのですが、それによって会議は、スムーズに流れるようになりました。会長も落ち着いた表情を取り戻したのです。そして、具体的な人事は行えなかったのですが、2014年にロシアでヨーロッパ大会をする党決定に至ったのでした。同じ国の会議も難しいのに、十数か国の人達が集まって会議をするという事は、実に忍耐がいるものであると感じたのでした。
 この会議によって、副会長の存在感もヨーロッパの支部長にも与えたようです。そして、感じることは、極真会館は日本が発祥の地で、その日本人を尊敬し大切にするヨーロッパの人達の気持ちを、さらに引き出したようでした。会長も満足げな表情を現していました。
 今回でヨーロッパを訪問するのは、もう既に10回にも及んでいるのです。かなり親近感を感じるようになったし、友人もできました。極真会館という団体、たかが空手ですが、多くの家族を持つ事ができたのです。そのような意味では、普通の旅行者ではなく、組織の長としての指導と、家族の温もりをヨーロッパにも出来たのです。実に考えられない感動が押し寄せるものです。