2012年7月9日(八段語録1738)

小テスト第一日目


 人生で信じられない事です。この年齢で試験を受けるのです。一週間の間、4月から学んだ事を整理するという事での小テストだそうです。直接成績に反映する試験は、9月7日から始まるのですが、その前に、インプットした知識がどのようにアウトプットできるかという事で行うのだそうです。この年齢で試験もないだろうと思うのですが、専門学校一年生ですから、皆と一緒に受けざるを得ないのです。
 当然、試験を受けるという事は、もう既に懐メロになっていますから、緊張感が漂うのです。最初のテストは、柔道整復師の歴史であり、古代文明からの趨勢を学んだのでした。医学の歴史を柔道整復師に結び付けることや、武士道における「殺法」「活法」といった内容を柔道整復学に結び付けて、文武両道という立場からの講義でしたので、空手道を実践している私にとっては、ちょっと、こじつけのようにも思えるのですが、そのような私情は捨てて、望んだのでした。
 授業の内容を聞くことに専念していた私にとって、教科書の文章の穴埋めの形式で出題されたために、ちょっと面喰って、授業は何であったのかと思えたのですが、教科書を基本として出題するという事を明確に示されたわけなのです。その事も理解していなかったので、本番のテストではしっかり調整するように、この試験で学んだのでした。
 学生に戻るという事、さらに人に評価を預けるという事を体験してみて、再び、自分を振り返ることができたという事でした。思えば、何十年もの間、どのように誰から理解されているのかという事も振り返ることも無かったし、このような機会に、評価のけりをつけることができるという事ですから感謝しかないのです。今はちっぽけなプライドを捨てるべきであると思うのです。
 それでも試験に臨むにあたって、なかなかその気にならないのも事実です。ちょっと反発するような自分もいるのです。明日になったら後悔して、自分を責めるに違いないと悟りつつも、重い気持ちを前面に出して臨んだというのが実際であると思うのです。試験を真摯に受けようとする自分がいるのですが、つい気持ちが乗らないというのも体験しました。
 ある意味で、「人生はあまりにも短い」という事を、突然悟る自分があるので、身に染みて感じることができれば、「試験に対するわだかまり」など、たちどころに溶けるものです。とにかく、学校でぐずぐずしないで、このような機会は一生ないかもしれないと、実行して試験に臨んだのでした。