本部長通信172  2008年5月5日

現在が勝敗の分岐点(8)


 師範が待ち望んでいるものは一体何でしょうか。家族です。道場で稽古して、青少年教育のその先に、良き親子の出会いがあるのです。その父母を認定するのは、子供です。親の姿を詳細に検討して、良き息子、娘と成長するには、親の努力もありますが、子供の成長が何よりなのです。
 子供が、両親の素晴らしいところとそうでないところを、分別する能力を発見しなければならない作業があるのです。いつもよい父母であり続けることができないのが、人間の愚かしさなのです。子供の成長とは一言で言うと、忠孝の精神を確立するということなのです。
 それゆえ、子供たちが、両親の気持ちを深く知り、それに合わせていくことができる人格を確立させるのです。子供たちが、両親から流れる愛情の世界が、生命の躍動であり、父母がかもしだす恩恵なのです。
 それでは、両親の方では、子供たちに対して、どのような態度をとるようにしなければならないのでしょうか。子供が稽古を通じて成長して、忠孝の精神が確立しつつある中で、両親は無限なる愛情をもって対処しなければならないのは言うまでもありません。道場生の親は、一般の親と違って、道場生である子供に対して、態度が違わなければならないのです。選手会ですと、大会のチャンピオンを目指すわけですから、親も、愛情のチャンピオンを目指せというのです。