2012年6月18日(八段語録1717)

更生への道(4)


 保護観察対象者と面接をしたのです。本人と彼女と一緒に出会いました。彼が、彼女を私に表現する時に『女』はというのです。一つに私の指導は、名前で言うべきであると話すと同時に、「さん」をつけるべきであると話しました。当然、その表現には、不良仲間での会話の延長上での内容であると思えたのですが、訂正するように話しました。
 彼女との関係でも、心掛けなければならないのは、一生の伴侶になるかもしれない女性なのだという事を言ったのです。彼は、実家と彼女のアパートを行き来しているというのです。これも、私の時代でしたら、女性のアパートに泊まるなど、許されるはずはないというのが常識でしたが、私としては、時代の流れを受け止めるしかないのかという気持ちでした。もちろん、自分の子供であったら、絶対に許さない行為なのです。当然、余りプライベートまで深入りすべきではないと、その点に関しては出来るだけ触れないようにしたのでした。
 とにかく遵守事項を確認して、守っているかを確認することから始めました。女性の方からも彼の様子を聞くことにしました。女性からは、かつては、浮ついた様子があったが、今は仲良くしているという事でした。さらに、母親からも状況を聞いているのですが、母親は、彼の父親と寄りを戻して、生活するようになっているというのです。そのような事で、彼にとって更生する事にとって、大切な時だけに、両親が一緒にいるという事は、良いことであると思えたのでした。
 さらに、本人は彼女といずれ一緒に生活をするようにしたいとい事で、解体業から、しっかりとした技術を生かした職種に就きたいと願っているのです。彼は、電気の資格を持っているのです。話を聞くと、電気工事の会社に面接に行きたいという事でした。許可して、本当に月給から生活ができれば良いと話しておきました。不安定な解体業の日給よりも安定した社員となって月給になったら将来良い方向に向かうのではないかと提言したのでした。
 保護司として、どれだけ、本人を社会復帰させてあげることができるのか未知の世界ですが、一緒にこの期間、そばにいてあげるだけでもいいのかと思う日々です。彼の将来の立ち直りを願って頑張ろうと思うのでした。