2017年12月29日(八段語録3171)
極真会館手塚グループ 第二章 極真精神の究極
七 反省して忠義を尽くす


 手塚グループの有段者として認定された道場生が世界に広がっています。
今年も、新たに世界で五十人、日本国内でも三十人がブラックベルトを締めます。
手塚会長があの世に旅立っても、極真魂を受け継ぐ指導者が増え続けているのです。
厳しい極真の修行を受けてきた道場生が、さらに活躍するステージが生まれているのです。

世界中を回りながら、手塚会長と共に、二十数年一緒にこの道を推し進めてきました。
私と会長とはどのような関係かというならば、神秘的な関係という事でした。
兄のようであり、また親父という顔を持っていました。
私はというならば、弟であり、息子のようでした。

そのような関係を持ってくださって刺激して下さったのです。
その刺激で夢が広がり、例えて言うならば、お湯が沸騰するようでした。
まさに、最高の信頼と愛情のキャッチボールでした。
会長の気持ちがそのままストレートに伝わって来たのです。

ですから、離れようとしても離れることができないのです。
会長の心が曇ると、私も悲しくなりました。
どんな時でも、あらゆることが交差する中心の場で活動してきたのです。
そのような意味では、二人で理想だけを追い求めてきたのです。

そのような関係ですから平気で、会長の目の前で冗談が言えたのです。
時には、ためぐちで、欠点を大きく取り上げて、バカ話をしていました。
夕食が冷めても構わないぐらいの時間を電話で一緒に過ごしたのです。
それは、一週間に何度だったので、夫人には呆れられていました。

いつも私は、会長とこのグループの在り方を検討していました。
その議論は、お互い真剣で時間が過ぎるのも忘れて主張するのでした。
会長と私の関係は、実に良い関係としてお互い映っていたようでした。
その関係を二十数年も続けてきたのですから、当たり前に親子という事です。

対象は、世界各国の道場であり、日本国内の道場であったのです。
その対象を真ん中において、議論が始まるのです。
どのように、各道場を理想へと具現化するかという議論なのです。
議論すればするほど、理想と夢のベースが広がってくるのです。

議論をしている中で、人間の欲望は「最高」を追及するものだと実感もしたのです。
内容は、相当レベルが高いのです。
決して無価値という事は全くないのです。
かなり高度なレベルになると、私もついていけなくなります。
一人で会長が暴発しているのです。

 ところで、そこで私の姿勢はどうであったかという事を反省するわけです。
話が深すぎて追随できなくなると、聞き流している自分になっているのです。
申し訳なく思いながら、限界が近づいて超越した話に耳を貸さないのです。
最高の美徳が忠節であると思うですが、茶化して終わらせてしまっていたのです。

間違っていけないのは、会長は道楽や気ままで話しているという事は全くないのです。
真顔で真剣な声で、力強く話してくださるのです。
無理も承知という事なのです。
それに対して、同意することができなくなっている自分に気づくわけです。

要するに、無節操なへつらいで、ご機嫌を取るような事は出来なかったのです。
できそうもない夢に対しては、私の概念を超越しているので聞き入れていないのです。
ましてや、忠義と体裁の顔つきを装うとはしないという事です。
それでも、心の中では、会長の理想をどのように具現化することで頭を捻っているのです。

最大の理解を示しながらも、極論になると目を逸らしてしまっていたようです。
その会話を、今となって、反省しているという事です。
そして、思い出しながら、どのようにすべきかを去来させているのです。
真剣になったときには、会長はこの世にいないという事で、最大の反省なのです。

 そのような思い出を含めて、会長亡き後、理想へ向けて一直線に走ってきました。
会長が語っていた理想の内容にぶち当たるのです。
ここで、「このような発想をするのか」と今さらながら感心するのです。
それと同時に、妥協してしまっている自分を悔しく思うのです。

そうしているうちに、本当の武士道を全うしようと心掛けるようになるのです。
今さら遅いと会長に言われそうですが、仕方がありません。
本当に責任を持ってみないと分からないことが多いという事に気づかされるのです。
そうして、今となっては真剣なのです。

会長に言われた時に、その通りに実行していたら、心を煩わせずに良かったのにという思いです。
今となって、会長に願われた事を一歩ずつ推し進めているという事です。
一つは、「極真手塚アプリ」をインターネット上に載せるという事です。
また、ホームページの充実です。
さらに、世界のどこからでも振り込むことができるクレジット機能です。

どれもこれも夢みたいな内容でしたが、もう少しで実現しそうなのです。
「グーグルプレイ」は通過しましたが、「アップルストア」からの返事待ちです。
世界各国から銀行を通さなくても、クレジットで入金は、もう出来上がってきました。
時間が短縮され、手数料も省かれるのです。
会長との会話を思い出しながら、夢への実現に向けて、また一歩です。